アイティエイチ株式会社 代表取締役 飯島裕章氏が語る「事業譲渡を通じて掴んだ新たな可能性」

 

「新たな事業にチャレンジしたい」

経営者はビジネスチャンスを常に探っている。
特に創業者の場合、様々なビジネスに興味が沸き、新たにチャレンジしたいと考える人は多いのではないだろうか。

しかし、リソースや資金力の問題から新たなビジネスを始めるのが難しいから諦めてしまうというケースも少なくはない。飯島氏もそんな経営者の一人であった。

ただ、そんな現状を打破し、新たなビジネスにチャレンジ出来る選択肢があることをご存知だろうか。
今回は事業譲渡という手段を通じて、新たな可能性を掴むため歩み始めたYouTube関連事業の経営者、飯島裕章氏にお話しを伺った。

アイティエイチ株式会社
代表取締役 飯島裕章
2015年9月16日創業。YouTubeの動画企画、制作関連をメイン事業として展開。
2021年に印刷会社へYouTube関連事業の譲渡を行う。

 

YouTube関連に特化した事業運営

―― 貴社の事業内容について教えてください。

弊社はYouTube関連事業に特化しており、動画の制作からアップロード、マネタイズまで一貫して行っております。

チャンネル運営等も行なっており、最初は雑学系コンテンツからスタートしましたが、途中から漫画系コンテンツに路線変更を行い、運営しておりました。

動画の累計再生数では1億6000万回以上の視聴数を得られるまでになりましたね。

――すごいですね…!チームとしては何名体制だったのでしょうか?

チャンネルの種類やアップロード頻度によって変化させていました。

雑学系のコンテンツをメインに制作していた時は15名程度でしたが、漫画系コンテンツに制作を移行した際にはチームの人数を大きく増やし、全体としては30人〜40人程度のメンバーがいたのではないでしょうか。

創業当時は外注はせず、企画から制作〜編集まで一人で行なっていたので、動画の本数が増えるに従って関わるメンバーも拡大していきました。

――全て一人で行われていたのですね…!売上がたつまではどのぐらいの期間がかかったのでしょうか?

運良くYouTube関連事業をスタートしたのが早かったので、当時はとにかく動画をアップロードすれば、それなりに再生数がとれたんです。チャンネル運営を始めて1~2カ月後には数十万の売上げを計上できていました。コンテンツ選びを間違えなければ売上が立つ時代でしたね。

考えてもいなかったM&Aという選択肢

―― M&Aという選択肢は、当初から視野にあったのでしょうか。

いえ、全くといっていいほど考えていませんでした。
正直にいえば、M&Aという言葉すら知らなかったんです。

実は僕の妻もYouTubeチャンネル運営者で、エイスリーさんのサービスを通じて実際にYouTube関連事業を譲渡された経営者様とたまたま知り合いだったんです。
その方から事業譲渡した際のお話し、つまりM&Aの話を聞いたのが最初でしたね。

―― お話を聞いてみて、最初はどう思われましたか。

今まで会社の譲渡や事業譲渡が出来ることは何となく知識として知ってはいましたが、自分事として捉えていなかったんですよね。

まさか自分が行っているYouTube関連事業(チャンネル運営を含む)を譲渡出来るとは思いもしませんでした。

ホームページ制作会社が自社のメディアも含めて譲渡したという話は聞いたことがありましたが、同じような仕組みでYouTubeでも譲渡ができるのかと驚きましたね。

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―― 最終的にM&Aをやろうと決めたきっかけは、何だったのでしょうか。

一言で言えば、「新しいことにチャレンジしたかったから」ですね。

今まではYouTubeでの動画の企画から制作まで一貫して行なってきましたが、事業を行っていく中で違う分野の新たな事業にチャレンジしたいという気持ちが募ってきたのです。

ただ、当時は新規事業にチャレンジしたいと思っても、時間的に余裕がなく、現実的でないと半ば諦めていたんですよね。そんなことを考えていた中で、知り合いからエイスリーさんをご紹介いただき一度お話しの機会をいただくことになりました。

担当者のお話しをお伺いする中で、事業譲渡という選択肢を取ることで、新しいことにチャレンジする機会を作れると感じ、検討しはじめたのです。
今ある事業を譲渡した際に得た資金を新規事業に投資することだって出来ますしね。

 

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自然に芽生えた「この方に買っていただきたい」という想い

―― 買い手企業さまに譲渡された決め手はどういう点だったのでしょうか。

先方の社長との相性の良さでしょうか。

実際に直接お話しをして、自社の従業員を非常に大事に想われている部分や、社長自身のお人柄に惹かれた部分が大きかったです。

今回は譲渡先として3社検討しましたが、その中でも1番温かみを感じましたね。
M&Aというのは交渉期間も長くハードな部分が多いですが、そんな交渉の中でも非常にコミュニケーションが取りやすく「この方に自分の事業をお任せしたい」という想いが自然と芽生えていきました。

M&Aでは譲渡が決まった後も、引継ぎなどで一定期間やり取りが発生します。相性の良くない方ですと、なかなかこちらの意図が伝わらなかったり、コミュニケーション自体がスムーズに行かない場合もあります。譲渡後の引き継ぎを想像してもやはり話しやすさ、社長との相性は重要なポイントで、譲渡先を選ぶ上での大きな決め手になりました。

―― 実際に譲渡されてから約3カ月が経過していますが、事業の引継ぎはどのように進めていらっしゃいますか。

現在は週に2回、オンラインでMTGを行なっています。そこでアドバイスをしたり、運営する中で出てきた疑問点を解消したりしています。

随時チャットツールでもやり取りをしており、円滑に引き継ぎが出来るようなフォロー体制は整えていますね。

私自身、事業の引継ぎは初めてということもありますが、出来ることはやろうと思っています。自分が立ち上げた事業なので愛着もありますし、当然譲渡後も良い方向に進んで欲しいと考えておりますので。

重要なのはM&Aという選択肢があると知ること

―― 今回エイスリーのM&A仲介サービスをご利用されていかがでしたか?

エイスリーさんは弊社に寄り添い、こまめに連絡をくれていたのが印象的でした。

初回の面談時には弊社の現状について丁寧にヒアリングしていただき、私からも希望条件や譲渡したい時期など、色々とお伝えすることができました。

また、期日までに揃えるべき資料や、やらなければいけないタスクを明確に示してくださり、遅れそうになった場合はリマインドのご連絡も細やかにしていただいたのもありがたかったです。

他社のM&A仲介サービスも利用していましたが、今思い返すとコミュニケーションの総量は非常に多かったですね。例えば、他の会社だと提出資料もそこまで細かく求められなかったのですが、エイスリーさんからはかなり細かく書類の提出を求められました。

正直、面倒に感じていましたが、今思えば弊社のことを出来る限り深く理解しようとしてくれたのだと思います。しかも依頼しっぱなしという訳ではなく、本来私が準備すべき資料作りも一部手伝っていただいたり、私が出した数字もきちんと精査されていて、誤りがあった箇所のご指摘をいただくこともありました。

「言うべきことは言う、やるべきことはやる」というスタンスがすごく伝わりました。

M&Aは交渉期間も長く、交渉のために準備する資料も非常に多いです。
交渉はスピーディーであればあるほど成約に結びつきやすくなると思いますが、ついつい事業が忙しくて、資料の準備などを後回しにしてしまうものです。

そんな中でエイスリーさんのように伴走してくれる存在は非常にありがたかったです。実際に買取検討先の企業が見つかってからは、驚くほど早く交渉が進んだ印象です。

―― 実際に譲渡されたご経験者として、M&Aを検討されている経営者の方へメッセージをお願いします。

僕がM&Aに踏み切れたのは、仮に後悔をしたとしても「もう一度1から事業を作ればいいんじゃないか」と考えていたからです。

M&Aを検討していなくても構いません。
まずはそのご状況も含めて一度エイスリーさんにご相談してみると、現状に合った親身なアドバイスをいただけると思います。

少なくとも私自身はお話を聞くまで、M&Aを検討したことは全くありませんでしたし、そもそも自分の事業が譲渡が出来ることすら知りませんでした。

前述の通り、エイスリーさんとの一連のM&Aの進め方について、私にはとても合っていましたし、今後新しいことにチャレンジ出来る環境を作れたり、その選択が出来る機会をいただけたことに感謝しております。

これからも親身に様々な方のM&Aや経営のお悩みに関するご相談に乗っていただければと思います。

 

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