ミュージックビデオの作り方を解説!必要な機材や制作のポイントも紹介

この記事の監修者

志土地
志土地キャリアアドバイザー

番組制作会社に新卒入社後、リサーチ会社に転職。
長年、テレビ番組などで扱う情報や映像などのリサーチャーとして勤務。
働く中で、エンタメ業界で人材が流動的なのを目の当たりにしたことをきっかけに、
エンタメ業界で働きたい方・業界内の転職を考えている方の転職サポートをしております。

ミュージックビデオとは

一般的にミュージックビデオとは、楽曲の世界観を表現した映像作品のことをいいます。聴覚でしか感受できない楽曲を視覚でも受け取れるようにすることで、楽曲が伝えたいメッセージや情景をより豊かに表現できます。

最初に放映されたミュージックビデオは、1981年にMTVで放映されたThe Bugglesの「Video Killed the Radio Star」という曲です。テレビの出現によって衰退するラジオへの郷愁を歌った曲で、歌詞に寄り添った映像によって、メッセージをさらに強めています。

PVとの違いは利用目的

ミュージックビデオと混同されやすいのがPVといわれるものです。どちらも音楽関連の映像作品である点は共通していますが、利用目的が大きく異なります。先に述べた通り、ミュージックビデオは楽曲の世界観を視覚化したものです。そのため、楽曲によってはキャッチーとはいえない、独創的な表現がなされることがあります。

対してPVは、「プロモーションビデオ」の略であることからも分かる通り、販促を目的とした映像です。よって、マーケティングにおける使いやすさや、視聴者からの印象などを考慮して制作されることが良くあります。

上記のような違いがあるミュージックビデオとPVですが、近年はミュージックビデオが売上に貢献することも増えてきているので、だんだんと差がなくなってきている状況にあります。

 

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ミュージックビデオを作るために必要なもの

ミュージックビデオの制作には、楽曲の音声データをはじめとして、映像を撮影するための機材や動画の編集ソフトが必要です。また、作品によっては楽曲データ以外の音声や、CGなどのデータも必要となります。

撮影機材

まず必要になるものが、映像を撮影するための機材です。カメラや三脚はもちろん、撮影したいカットによっては、レールやクレーン、ジンバルなど、専門的かつ、大掛かりな機材が必要になります。撮影機材は基本的に高価なので、必ず使うことになるカメラや三脚以外を購入して揃えるのは現実的ではありません。

上記のような専門的な機材を利用したい場合は、専門家に依頼するか、レンタルをするのがおすすめです。機材のレンタルは、法人でないと受け付けていないことが多いのですが、最近は個人にも貸し出す業者も増えてきています。

また、近年はスマートフォンのカメラが高性能になっており、実際の撮影現場でも使われることがあるため、予算を抑えたいのであればまずはスマートフォンで撮影を試してみるのも良いでしょう。

編集ソフト

撮影した映像は編集・加工の上、楽曲データと合わせる必要があります。映像の編集には編集ソフトが必要です。ミュージックビデオの編集に利用される編集ソフトには以下のようなものがあります。

  • Adobe Premiere Pro
  • Final Cut Pro

上記は有料のソフトですが、映像業界で広く使われています。UIや拡張性に優れる他、外注先での使用率も高いため、部分的な作業を外注したい時にも使い勝手が良いです。

無料のソフトには以下のようなものがあります。

  • DaVinci Resolve
  • AviUtil

DaVinci Resolveはミュージックビデオに使われることが多い編集ソフトです。特にDaVinci Resolveは無料とは思えないほど実戦的な編集が可能で、プロの利用者も多いですが、細かいところにまで手が届き過ぎるため、動画編集に関する専門的な知識がないと操作が困難であるというデメリットがあります。

AviUtilはエンタメ動画で利用されることが多い編集ソフトです。元々はエンコードソフトなので、少々操作性にクセがありますが、DaVinci Resolveよりは直感的に操作できます。

無料で動画編集を行いたいのであれば、まずはAviUtilから試してみると良いでしょう。

音声やCGなどの素材

ミュージックビデオは、内容によっては楽曲データ以外の音声データや、CGやイラストといった素材が必要になります。基本的には素材がそろわないと動画編集に取り掛かることができないため、編集に入る前に素材がそろうようにスケジュール調整をすることが重要です。

ミュージックビデオの作り方は3ステップ

ミュージックビデオは、大きく分けて3つのステップで制作されます。各工程では注意するべきポイントがあるので、しっかりと把握しておきましょう。

①楽曲の録音

まずは楽曲を録音します。動画の撮影に演奏シーンが含まれる場合、楽曲に当て振りして撮影することになるため、撮影よりも先に楽曲の録音が必要です。

基本的に楽曲の録音は工程で行われます。

  • トラック制作
  • ミックス
  • マスタリング

上記のうち、ミックスとマスタリングの目的は、それぞれ各トラックの調整と楽曲に厚みを持たせることです。楽曲のクオリティに関わる部分なので、場合によっては録音以上に時間をかけて行われます。

そのため、楽曲のマスタリングまで撮影を待っていると、ミュージックビデオ制作のスケジュールが間延びしてしまいます。

ミュージックビデオで必要なのはあくまで楽曲の尺やタイミングが分かる音源であり、完成版ではありません。ミュージックビデオの制作スケジュールを短くまとめたいのであれば、トラック制作が終わった段階で制作したデモ音源を利用し、ミックスやマスタリングと並行して撮影を進めるようにしましょう。

②映像の撮影

楽曲のデモができた段階で映像の撮影を始めます。撮影場所が有料の場合や、撮影を外注で依頼する場合は、必要なカットの撮影漏れがあると取り返しがつきません。そのため、撮影を行う前に必要なカットをリストアップして、撮り漏らしがないよう最新の注意を払う必要があります。

また、自前で撮影する場合はどうしても専門家と比べて、段取りが悪くなってしまいがちです。特に撮影スタジオを借りて撮影する場合、撮影に時間がかかると延長料金が発生してしまう可能性があります。

自前で撮影を行う際は段取りがスムーズに進むように、あらかじめ香盤表を作成しておくのがおすすめです。

③加工と編集

撮影が完了したら、映像の加工と編集を行いましょう。

ミュージックビデオの制作スケジュールを組む際には、編集工程の段階で楽曲データと撮影した映像がほぼ同日に揃うことが理想になります。そのため、可能な限り楽興のミックスや、マスタリングを行っている段階で撮影を行うことが重要です。

自前で編集する場合は、特にカット間のブラックアウトがフレーム単位で発生していないかなど、細かい部分に注目して作業を行うことがポイントになります。

専門家に依頼する場合は、クオリティ面で重大な問題が発生することは少ないですが、イメージの共有ができていないと想像と違うものが挙がってくる場合があるので、最終チェックはしっかりと行うようにしましょう。

ミュージックビデオを作る際のポイント

ミュージックビデオを作る際にはいくつかのポイントが存在します。特に撮影に関しては注意したいポイントが多いので、しっかりとチェックしておきましょう。

絵コンテでイメージを共有する

ミュージックビデオを制作する際には、可能な限り絵コンテを作成するようにしましょう。絵コンテはビデオ全体のカットの流れを図解化した資料で、撮影前に作成しておくことで必要なカットを把握することができます。

絵コンテを作成せずに撮影を行ってしまうと、必要なカットが整理されていないため、現場での段取りが悪くなってしまいかねません。機材や、撮影スタジオのレンタル時間が超過してしまうなどの問題が発生しないよう、ミュージックビデオを撮影する際には、あらかじめ絵コンテを作成し、必要なカットのみを撮影するようにしましょう。

欲しいカットから必要な機材を逆算する

撮影機材はむやみにそろえると、必要以上に予算がかかってしまいます。撮影機材をそろえる際には絵コンテから必要なカットを把握した上で、カットを撮るために必要なものだけをそろえるようにしましょう。

ただし、バッテリーや配線類などは緊急時にあると助かることが多いため、多めに確保しておくことをおすすめします。

各カットは長めに撮影しておく

各カットを必要な尺で区切らず、前後に余裕を持って撮影することもポイントの1つです。余裕を持って撮影しておけば、使えないカットがあった場合の尺合わせや細かい調整がしやすくなります。

特に演奏シーンの目元のカットなどは調整用の素材として使いやすいので、一曲通して撮影しておくのがおすすめです。

ミュージックビデオの制作に携わる職種

ミュージックビデオを作る際に関わる職種は、カメラマンだけではありません。ディレクターやプロデューサーなどが存在することで、初めてプロジェクトとして成立するのです。ここからは、ミュージックビデオに携わる職種について紹介します。

カメラマン

カメラマンの腕は、映像自体の質に大きく影響します。ミュージックビデオの撮影においては、絵コンテなどであらかじめ共有されたカットを確実に撮影するスキルが求められます。

カメラマンになるためには特別な資格などは必要ありません。映像を扱う職種に就職すれば、機材の扱い方や撮影技術などを実戦で学ぶことが可能です。また、専門学校などで撮影技術を学べば、即戦力として就職できる可能性が高くなります。

アーティスト

アーティストはミュージックビデオにおいては役者と同等の立ち位置になります。楽曲の世界観を表現するため、演技や演奏パフォーマンスに全力を尽くします。

アーティストになるためには音楽事務所のオーディションに合格するか、無名時代から音楽活動を行い、世間の目に留まる必要あります。

撮影ディレクター

撮影ディレクターは現場の総監督を行う人物です。プロデューサーと顧客が企画した内容に合わせて現場の撮影を指揮して、映像制作に必要な素材を撮影します。また、演者のケータリングの手配や当日の日程管理など、現場全体の管理もディレクターの仕事です。

ディレクターになるためには映像会社でキャリアを積むか、フリーランスのカメラマンとして有名になる必要があります。

撮影プロデューサー

撮影プロデューサーはアーティストをはじめとした顧客と共にミュージックビデオの内容を企画し、プロジェクト全体の進行を管理する人物です。ミュージックビデオ撮影の最高責任者であり、撮影だけでなく編集まで包括的に管理します。

撮影プロデューサーになるためには、ディレクター以上にキャリアを積まなければなりません。顧客がミュージックビデオの撮影を依頼する際の窓口になる役職なので、他の役職に比べて収入は高い傾向にあります。

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