コンテンツ作りを支えるタレントキャスティングとは? その働き方、向いている人の特徴などをご紹介

コンテンツ作りに最重要?タレントキャスティングとは?

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「有名人を起用したCMを作りたい!」
「次のイベントには、あのタレントを呼びたい!」
企業の広報担当者がそのように考えたとしても、実現するまでにはいくつものハードルがあります。

そんなときに、各種課題を解決して企業の要望を実現してくれるのが、タレントキャスティング会社です。

コンテンツを作る企業側と、芸能界をつなぐ重要な役割を担っていますが、その働き方を知っている方は少ないのではないでしょうか。
この記事では、そんなタレントキャスティングについてご紹介していきます。

タレントやモデルを現場に起用する仕事のこと

タレントキャスティングとは、文字通りタレントをキャスティング(配役)することです。

広告・作品・イベントなどを制作したいクライアントの要望を受け、その要望に合ったタレントやモデルを現場に起用する仕事のことを意味しています。

つながりがある芸能事務所や担当者、芸能マネージャーへ連絡して、適切なタレント・モデルの候補をクライアントへ提出し、意図にあった人物に出演の依頼を行う仕事です。

広告や作品づくりにおいて重要な役割を担う

広告や作品には、プロモーションの意図があったり、伝えたいメッセージや作りたい世界観などがあります。それらを適切に表現するためには、キャスト(出演者)が非常に重要です。

企業側が意図するキャストがいても、うまく交渉できなければ、当然ながら出演は実現できません。また、撮影時期やプロモーションの制作期間と照らし合わせ、どうしても希望のキャストではスケジュールが合わない、ということもあります。

そんなとき、出演交渉を円滑に行ったり、代替となるキャストを提案するなどして、キャスティングに関する問題を一手に解決するのが、タレントキャスティング会社です。

タレントキャスティングは、クライアントがイメージするキャストを手配するという、コンテンツを制作する中でも大変重要な役割を担っているのです。

企画の提案を通してクライアントの意向を叶える

クライアント側は、特別に芸能界に詳しいというわけではありません。「〇〇さんみたいな人がいい」といった要望はもっていますが、これは「〇〇さんを起用したい」という場合と、「〇〇さんのような雰囲気の人がいい」という場合の2パターンが考えられます。

そのようなクライアントの意図をくみ取りながら、「〇〇さんと同系統の清楚なイメージの人」あるいは「商品イメージ的に〇〇さんよりも△△さんのほうが適しているのでは」といった提案を行うことができます。

クライアントがもっている顕在的要望だけでなく、そのなかに隠れた潜在的要望も引き出しつつ、企画を提案しながらクライアントの意向を叶えていく仕事です。

 

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タレントキャスティングをするメリット

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企業がキャスティング会社に依頼すると、当然マージンが発生するため、直取引で芸能事務所に依頼するよりも割高になってしまうのではないか、と感じる方もいらっしゃるでしょう。

ですが現在、タレントキャスティングは、多くの企業で活用されています。その理由は、もちろんタレントキャスティングを活用することにメリットが多いからです。ではどのようなメリットがあるか、ここで見ていきましょう。

①有名な人を起用することで認知度が高くなる

企業側は、費用が許すならば可能な限り有名な人を起用し、その知名度を利用して自社の商品やイベントなどの認知度を向上させたいと考えています。
ですが、知名度が高く人気があればあるほど、どうしてもスケジュール調整が難しくなったり、商品イメージとタレントイメージの不一致を気にしたりといった課題が生まれてしまいます。

芸能界とのパイプもない一般的な企業にとって、タレントキャスティング会社を使わなければ、そもそも有名人を起用すること自体が難しいのです。

②商品や作品のイメージアップにつながる

芸能事務所はタレントをマネジメントする際、イメージ戦略を重視します。
清楚、真面目、元気、といったポジティブなものから、場合によっては怖い、不器用、寡黙、といった一見ネガティブに感じるイメージまで、幅広く活用しています。
芸能界で長く活躍していると、イメージ路線の変更も良くあることです。

タレントキャスティングを利用すれば、自社の商品や作品のイメージと結びつけるに当たって、最適なイメージをもった出演者をキャスティングしてもらえる、というメリットがあります。

③購買層のターゲティングが可能になる

商品を企画する際、どのような層の消費者をターゲットにするか決めてから、企画することが一般的です。
そして各タレントには、「どの購買層に人気があるか」という指標があります。

もし「20代女性」がターゲットであれば、CMには20代女性に人気があるタレントを起用するのが効果的でしょう。
タレントキャスティング会社は、購買層とタレント人気の関連性を熟知しているため、ターゲティングがしやすくなるというメリットがあります。

④出演交渉やスケジュール管理をしなくて済む

有名人を起用する際、もっとも困難なのが出演交渉とスケジュール管理です。拘束時間で費用も変わってくる上に、撮影内容にNGがあったり、その他さまざまな制約があります。
これらを調整しながらキャスティングするのは、広報やPR活動などほかの仕事の片手間では難しいでしょう。
そのような煩雑で困難な業務を一手に担ってくれるため、タレントキャスティング会社を利用する企業が多いのです。

タレントなどのキャスティング会社と芸能事務所の違い

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キャスティング会社と芸能事務所は同じく芸能人を扱っている業種ですが、両者の間にはどのような違いがあるのでしょうか。一度整理して、確認してみましょう。

芸能事務所は所属タレントの育成・マネジメントを行う

芸能事務所は、所属タレントの育成を行ったり、メディアに営業して出演交渉を行ったり、タレントのスケジュール管理などのマネジメントを行うのがメイン業務です。
「このタレントを使ってほしい」といった売り込みを行いますが、その視点は育成やマネジメントの観点である、ということを覚えておきましょう。

キャスティング会社は意向に沿った起用を行うのみ

キャスティング会社は、自社でタレントを抱えていることは稀です。芸能界に広くコネクションを作り、そのつながりをフル活用して、クライアントの意向に沿ってタレントを起用します。
キャスティング会社は、意向に沿ったタレントを起用することがメイン業務である、と覚えておきましょう。

タレントキャスティングにかかる費用

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起用するタレントによって、キャスティングにかかる費用感は大きく異なります。どの程度の費用感でキャスティングが行われているのか、実態を見てみましょう。

50万円以下〜300万円以上と相場は幅が広い

タレントの知名度や人気具合で、キャスティングする際の費用感は幅があります。
例えば、1回のイベントに有名人を呼びたい、と思ったとき、大御所タレントや複数のCMに出演している人気女優・俳優の場合は、300万円以上することがあります。
一方で、売り出し中のグラビアアイドル、売り出し中の芸人、雑誌モデルの場合、50万円以下でキャスティングできることもあります。

上記の例は「1回のイベント」の場合です。登壇してもらう時間や回数が増えるほど、もっと値段は上がることがありますし、逆に少なければ下がることもあります。

そして別の仕事内容であれば費用感も変わり、例えば長期の広告に起用する場合には2,000万円以上かかってしまうこともあります。

その時点での人気や出演者の立ち位置によって異なる

前項では相場に幅があることをお伝えしましたが、これは起用する時点でのタレントの人気で変わってきます。

ブレイクしたばかりで今が旬の大人気タレントであれば、一気に相場は上がります。例え昨年は売り出し中で50万円以下で起用できていたとしても、何かのきっかけでブレイクすれば、今年も同じ金額で起用するのは難しくなります。

あるいは、どのような立ち位置で出演してもらうかによっても費用は変わります。イベントをメインで回すMCであれば、パネラーよりも費用は高額になりがちです。ドラマや広告では、メインキャスト/サブキャスト/顔出し程度のチョイ役で、それぞれ費用感は変わってきます。

タレントなどのキャスティング会社で働くことに向いている人

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これまではキャスティング会社の仕事について見てきました。ここからは、どのような人がキャスティング会社で働くことに向いているか確認していきます。働き方を知って少しでも気になった、という方は、ぜひ参考にしてみてください。

特別な資格やスキルは求められない

前提として、特別な資格やスキルは必要ありません。何かの資格がないからといって、キャスティング会社で働くことを諦めることはないのです。
これまでの生活や社会人経験で培ってきた、一般的なビジネスマナーを身につけていれば十分でしょう。

広報やPRに興味がある人

クライアントからは、広告やイベントなど、プロモーションやPRに関する要望が多くなりがちです。その際、起用するタレントのイメージなどに気を配りつつ、適切な提案ができればクライアントの要望を叶えやすくなります。
広報やPRに興味をもっている方は、潜在的にキャスティング会社に向いている、と考えられるのです。

コミュニケーション能力がある人

キャスティングを行う際、クライアントや芸能事務所の担当者と交渉する機会があります。
しかも、クライアントがうまく言語化できていない、隠れたニーズを読み取ることが求められる場面や、うまく芸能事務所と調整し、折衝する場面が訪れることもあります。
そのようなとき、コミュニケーション能力が高ければ適切に対応することができるでしょう。

芸能界へ仕事を通して関わりたい人

この素質をもっていることは、キャスティング会社で働く上で非常に重要です。
キャスティングする際、どうしても最新の芸能界の動向を知っておくことが求められます。タレントイメージの変遷やスキャンダルの有無、人気は登り坂なのか下り坂なのか、「競合企業のCMに出演しているか」といった事柄も勘案します。これらを知っておくためには、日ごろから芸能界へ興味をもっておくことが必要であるためです。

そして何よりも、「芸能界に関わることを、仕事にしたい」という情熱があれば、知識の蓄積や交渉事も楽しくスムーズに進められるでしょう。

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