【ADの年収とは?】平均年収から年収アップの方法まで詳しく解説

この記事の監修者

志土地
志土地キャリアアドバイザー

番組制作会社に新卒入社後、リサーチ会社に転職。
長年、テレビ番組などで扱う情報や映像などのリサーチャーとして勤務。
働く中で、エンタメ業界で人材が流動的なのを目の当たりにしたことをきっかけに、
エンタメ業界で働きたい方・業界内の転職を考えている方の転職サポートをしております。

ADの年収や雇用形態・働き方とは?

テレビ業界は、慢性的な人手不足に悩まされていますが、その中でも、業務量が多くて忙しい上、不規則な生活を送らざるを得ないADは、十分な人材を確保するのが難しい職種です。

そのため、テレビ局や番組制作会社では、正社員だけではなく、さまざまな雇用形態で求人を出し、ADとして働いてくれる人を探しています。

ADの雇用形態を4種類ご紹介します。

テレビ局正社員のAD

テレビ局から内定をもらう必要があるため、転職時のハードルは最も高いですが、ADとしての待遇や福利厚生は、充実しているのがテレビ局正社員のADです。

ADからディレクター、プロデューサーなどへのキャリアアップも可能なので、将来性も高い雇用形態と言えるでしょう。

番組制作会社のAD

番組制作会社に入社し、テレビ局から受注した番組制作の仕事でADを担当します。

番組制作会社内でディレクター、プロデューサーへとキャリアアップすることが可能なので、もし番組制作会社のADへと転職するなら、自分の好きな番組はどこの制作会社が作っているのかをチェックしておくとよいでしょう。

派遣社員のAD

テレビ局や番組制作会社ではなく、派遣会社と雇用契約を結び、番組制作の現場で仕事をするADです。

番組は視聴率によって継続するかどうかが決まるため、打ち切りや新番組で臨機応変に雇用を調整できる派遣という雇用形態は、テレビ局にとっては望ましいといえます。

また、派遣社員のADの場合、派遣先によりさまざまなジャンルの番組制作を経験できたり、自分の希望する番組と異なった場合には、派遣先を変更したりすることも可能なので、自分のスキルアップの方向に合わせた働き方ができるのも特徴的です。

ただし、派遣社員のADの場合ボーナスはなく、福利厚生も派遣会社の就業規則に準じたものとなるため、正社員と同じような待遇とはならないでしょう。

経験を積めば正社員として採用される場合もあります。

アルバイトのAD

アルバイトのADは、1日の短期契約から数か月の契約まで、雇用期間がさまざまです。

仕事内容は正社員・派遣社員とあまり変わらないものの、仕事について大きな責任を問われるといったことは少ないでしょう。

またハードワークのため、一般的なアルバイトよりは時給が高い傾向にあります。

 

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ADの年収について

2019年に厚生労働省が発表した、「主な産業、性、年齢階級別賃金、対前年増減率及び年齢階級間賃金格差」によると「生活関連サービス業、娯楽業」の25才~29才男性における平均年収は239.4万円、25才~29才女性における平均年収は219.2万円です。

この結果を踏まえて、ADにおける雇用形態別の年収はどのくらいなのかをご紹介します。

参考:2019年「主な産業、性、年齢階級別賃金、対前年増減率及び年齢階級間賃金格差」厚生労働省

テレビ局正社員ADの年収

一般的には、テレビ局員の年収は高いといわれていますが、ADにはディレクターやプロデューサーを目指す人が下積みとして行う職種という側面があるため、年収としては250万円~600万円が多いです。

キー局では、実力次第で昇給・昇格があるため、少しずつ年収が上がっていきますが、地方局の場合は年収500万円程度が目安になるでしょう。

番組制作会社ADの年収

番組制作会社に勤務するADの場合、テレビ局のADほど年収は高くありません。

おおむね250万円~400万円程度が相場となります。

転職時は、できるだけ福利厚生の充実している番組制作会社を選ぶとよいでしょう。

派遣社員ADの年収

派遣会社として勤務するADの場合、時給は1,500円~2,000円程度が目安なので、年収は250万円~350万円ほどになるでしょう。

派遣会社によって時給が異なっていたり、派遣先により、さまざまなジャンルの番組を制作する経験ができるでしょう。

アルバイトADの年収

アルバイトとして働くADの時給は、1000円~1500円ほどが目安なので、年収は160万円~250万円程度となるでしょう。

勤務時間が長く、突発的な残業もよく発生するため、時間の自由はあまり利きませんが、ADとしての実務経験を積みながら稼げるアルバイトとして人気があります。

ADが年収をアップする方法とは?

ADが年収をアップする方法を2つご紹介します。

待遇の良い企業への転職

ADが年収をアップする方法の1つ目は、待遇の良い企業に転職することです。

正社員の中でも番組制作会社、地方のテレビ局、キー局の順番で待遇は良くなるので、年収をアップしたいなら、できるだけ優良企業に転職する方が望ましいでしょう。

求人内容では、基本給、残業代の支払いの有無、交通費、住宅手当や配偶者手当などがつくかどうか、といった福利厚生などに注目しましょう。

ADは激務と言われる職業なので、どんなに残業してキャリアを積んでも、昇給や昇格が望めないのであれば、いずれ働くモチベーションが下がってしまう可能性が高いのです。

せっかく憧れのテレビ業界で働くのなら、楽しく仕事を続けていくためにも、雇用条件をあらかじめ細かくチェックし、自分の頑張りを将来につなげられる環境で働きましょう。

キャリアアップする

ADが年収をアップする方法の2つ目は、キャリアアップすることです。

ADのキャリアプランはAD、チーフAD、ディレクター、チーフディレクター、総合演出とキャリアアップしていく演出の分野で働く道と、AD、アシスタントプロデューサー、プロデューサーとキャリアアップしていく制作の分野で働く道の2つに分かれます。

いずれも番組制作のプロとして働くため、年収1,000万円以上を稼ぐことも夢ではありません。

高年収を目指すなら正社員として入社し、少しずつでも現場で経験を積んでキャリアアップしていくことが重要です。

ADの年収がアップする方法や、昇格しやすい人の特徴とは?

ADが年収をアップするためには、キャリアアップするのが1つの方法であるため、ADから昇格しやすい人に共通する特徴を3つご紹介します。

コミュニケーション能力が高い

ADは、職種や立場の異なるさまざまなスタッフと協力しながら、番組制作を進めていく必要があります。

そのため相手を尊重しながら会話を進めたり、空気を読んだ発言をしたりと、高いコミュニケーション能力が求められます。

相手の表情から、何をしてほしいかを瞬時に読み取り、行動に移せるまでができるようになると現場で重宝され、実力を認められることにも繋がるでしょう。

意志が強い

ADは、ディレクターやプロデューサーに昇格するまでの修行期間とも言えるため、激務と言われる業務をこなす意志の強さが必要です。

ぶれずに目標に向かって走れる人だけが昇格し、年収をアップさせることができます。

要領が良い

ディレクターが仕事をしやすい段取りを作っておくのも、ADの大事な仕事です。

現場全体を見渡して細やかに気配りし、スケジュール通りに番組制作ができる道筋を作り続けていれば少しずつ昇格への道も開けてきます。

 

ADへの転職事情について

これからADへの転職を考える際に、押さえておきたいポイントをまとめてみました。

未経験者の場合

テレビ業界は、人の入れ替わりが激しく転職も盛んに行われていますが、テレビ局ADは定期採用、もしくは中途採用でも経験者を求めているため、未経験者が採用されるのは難しい状況だということを知っておきましょう。

しかし、番組制作会社やプロダクションなどであれば、通年で採用活動を行っていたり、未経験者も歓迎という求人を出していたりします。

この場合は、年齢や学歴、職歴不問という求人が多いため、比較的未経験者でも挑戦しやすいでしょう。

ロケを行う番組制作では、普通自動車運転免許、国際的な番組制作では語学力、取材を行う番組では営業経験と、ADはさまざまな職務経験を活かしやすいため、他の職種で得たスキルがもしあるなら、転職時にアピールするのが望ましいと言えます。

テレビ業界は未経験だからと尻込みせず、積極的に転職活動を行いましょう。

テレビ業界に初めて飛び込む女性の場合

テレビ業界は比率で言うと、男性社員の方が多いと言われており、ADの数も女性よりは男性の方が多いのが現状です。

男女でADの仕事内容に差はなく、実力主義の世界なので、転職後の年収や福利厚生も女性という理由で不利になることはないでしょう。

ただし、体力的にかなり厳しい仕事であるため、女性ADは健康に気を配る必要があります。

番組制作の面では、女性をターゲットとする番組の場合、女性ならではの視点で意見を求められることがあります。番組によっては、重い機材を運ぶロケなどで、男性ADの方が中心になるような側面もあるでしょう。

また結婚・出産などのライフステージに合わせた働き方は、勤務形態から考慮し通常業務だと少し難しい場面があるため雇用形態について相談したり、長期出張や深夜残業のない業務を割り振ってもらうといった調整をしていただいた方が良いでしょう。

ワークライフバランスを今後どのようにとっていくのか、事前に考えておいても良いでしょう。

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※平均年収などの情報は、執筆当時のIndeedの平均値や当社顧客データベース情報に基づきます