【テレビ業界への志望動機】作り方のポイントからOK・NG志望動機まで徹底解説

この記事の監修者

志土地
志土地キャリアアドバイザー

番組制作会社に新卒入社後、リサーチ会社に転職。
長年、テレビ番組などで扱う情報や映像などのリサーチャーとして勤務。
働く中で、エンタメ業界で人材が流動的なのを目の当たりにしたことをきっかけに、
エンタメ業界で働きたい方・業界内の転職を考えている方の転職サポートをしております。

【テレビ業界への志望動機について】まずは現状と業界事情を整理

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基本はテレビ放送がエンタメの主流だが、中心ではなくなりつつある

テレビ業界は、言わずと知れた華やかな業界。芸能人や有名タレントを起用し、費用を掛け、さまざまなドラマやバラエティ番組、情報番組が放送されています。もちろんニュースも、重要な情報源のひとつです。

しかしインターネットやIT技術の発達によって、テレビ一強の時代といえる状況ではなくなりつつあります。

それを象徴するのが広告費です。テレビ番組は基本的に広告収入によって収益を得ているのですが、テレビをはじめとした4マス媒体(テレビ・新聞・雑誌・ラジオ)の広告費は毎年減少しています。反対にインターネット広告は年々成長を続け、とうとう2019年にテレビメディア広告費がインターネット広告費に追い抜かれました。

広告を出稿する側は、より広告効果が大きく、より大勢の人に届けられる媒体を選んで広告を出しています。単純な費用だけで考えると「テレビよりもインターネットのほうが見られている」と広告出稿者が判断した、というような結果にも受け取ることができます。

サブスクリプションをはじめとしたネット配信の台頭

ここ数年で、サブスクリプション(定額制でサービス使い放題)の動画サービスが急激に成長してきました。Amazonプライム・ビデオ、Netflix、Disney+などさまざまです。みなさんのなかにも、利用している方はいらっしゃるのではないでしょうか。

高品質の映像コンテンツはテレビと競合し、我々の「余暇時間」の奪い合いが起こっています。

ただし、テレビ側も黙っているわけではありません。例えばhuluの運営会社は日本テレビグループの傘下になっているなど、動画配信にもテレビ局が関係していることも多々あります。

また海外資本の動画サービスは、テレビの広告費に依存しない番組制作を可能にしました。動画サービスオリジナルの番組を、日本国内で、海外の資本で制作するというケースが増えているのです。
視聴者を奪い合うという意味ではテレビと動画サービスは敵同士という見方もできますが、ただ敵であるという単純な関係ではない状況になってきています。

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YouTubeへの芸能人の進出とYouTuberのテレビ出演、インフルエンサーマーケティングの流行

世界でもっとも有名な無料動画サービスは、YouTubeで間違いないでしょう。YouTuberが「小学生のなりたい職業」にランクインすることもありました。

YouTuberに限らず、「ライブ配信」や動画配信を行うプラットフォーム、あるいはSNSで登録者数を多数抱える人は、まるで有名芸能人のようにテレビ番組やCMへ出演することもあります。
このような影響力の大きいインフルエンサーを活用したマーケティングも、テレビ業界に影響を与えています。

それと入れ替わるように、有名タレントや芸能人によるYouTubeチャンネルの開設も目立っています。かつては、公式チャンネルをもっていても告知や宣伝が主で、チャンネル運営者が告知などを行っていました。このように、これまでテレビ業界で活躍していた芸能人たちは、YouTubeからは一歩引いた立ち位置にいたのです。ですがそんな芸能人たちが、まるでYouTuberがやってきたように、顔を出し、体当たりの企画に挑むというチャンネルが増えています。

登録者数の増加による一般配信者のインフルエンサー化と、芸能人の無料動画サービスへの登場は、両者の隔たりをますます希薄にすることにつながっているようです。

 

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【テレビ業界の志望動機について】代表的なキャリアパス

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では、そんなテレビ業界でこれからキャリアを築いていきたいと思ったとき、「どのように」「どこに」飛び込んだら良いのでしょうか。テレビ業界での代表的なキャリアの築き方を以下にまとめていますので、確認してみてください。

番組制作会社でのキャリアアップ

もっともわかりやすいのが、番組制作会社でスタッフとしてキャリアアップしていくことです。テレビ業界と聞いて思い浮かべる方が多いのも、こちらの仕事ではないでしょうか。

まずは番組制作会社にアシスタントディレクター(AD)として入社。その後、以下のようにキャリアステップを進んでいきます。

アシスタントディレクター(AD)

ディレクター

アシスタントプロデューサー

プロデューサー

それぞれ、ディレクターが制作現場の責任者でアシスタントディレクターはその補佐を、プロデューサーが企画そのものの責任者でアシスタントプロデューサーはその補佐を行います。
キー局であれば、ディレクターもプロデューサーも年収は1,000万円ほどとなります。ですがキー局へ転職するのは難しく、運も必要なので、これを基準に置かないほうが良いでしょう。

比較的門戸が開かれている番組制作会社の場合はディレクター・プロデューサーともに年収400万円~600万円ほどで、ディレクターのほうが少し下がる傾向があります。
アシスタントディレクターは年収250万円~400万円程度ですが、ハードワークのため離職者が多いという特徴もあります。

撮影系の専門職

テレビ業界のなかには、カメラマン、音声、照明などの撮影に関する専門職が存在しています。彼らはプロデューサーに召集されて撮影現場でディレクターの指示のもとで仕事を行いますが、番組制作系のキャリアとは進み方が分かれています。

より専門に特化しており、就職や転職では専門学校での専攻や前職での同じ職種の経験が重視される傾向にあります。

年収はテレビ局の正社員であれば500万円~800万円ほどですが、番組制作会社の契約社員やフリーであれば300万円~400万円程度に留まることもあります。

撮影以外の専門職

直接番組撮影の現場で撮影に関わらない専門職もあります。こちらは、メイクや衣装、大道具小道具・美術スタッフ、音響、動画編集などとなっています。

彼らも番組を支える専門職であり、実践経験が重視される職種です。学校で技術を学んだ経験や前職での経験がないと、転職するのは難しいでしょう。

 

経験者は志望動機はどう作るべき?テレビ業界内の転職相談はエンタメ人まで!

すでにテレビ業界で経験を積んでいる方が志望動機に気をつけたいのは、以下の点です。

・なぜ転職するのか、今の職場でダメな理由は何か。
・なぜ応募企業を転職先に選んだのか、なぜそこで働きたいのか。
・なぜその職種なのか。職種を変える場合は変える理由を説明し、変えない場合は今の職場ではダメな理由を補強。

上記の3点への回答が思いつかなかったり、不安に感じたりした場合は、エンタメ業界で働いた経験があるキャリアアドバイザーに相談してみるのもひとつの手段です。

『エンタメ人』はエンタメ業界専門の転職エージェントサービスで、業界理解が深いキャリアアドバイザーを抱えています。エンタメ業界での転職の際、志望動機を評価してもらうにはうってつけではないでしょうか。気になった方はお気軽にご相談ください。

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【テレビ業界の転職事情や志望動機について】未経験から転職することはできるのか?

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テレビ業界の会社の種類と職種

テレビ業界の会社の種類は、大きく分けてキー局、地方放送局(テレビ局)、番組制作会社があります。
キー局がもっとも転職難易度が高く、次いで地方局、比較的難易度が低いのが番組制作会社です。

テレビ業界の職種には前項で示したように、番組制作に関わる職種、撮影の専門職、撮影以外の専門職があります。
番組制作に関わるアシスタントディレクターがもっとも転職難易度が低く、専門的知識や技術が必要なく、未経験者にも門戸が開かれています。

一方で、カメラマン/音声/照明/メイク/衣装/大道具小道具/美術/音響/編集などは技術を要する専門職です。新卒なら専門学校や関連技術を学んできた応募者が、転職者なら前職で何かしらの関連や経験があった経験者が有利になります。

未経験での転職は不可能、というわけではありませんが、即戦力が求められる職場が多いため、現場で専門技術を基礎から教えてもらいながら働く、というのは難しいでしょう。

未経験からテレビ業界への転職事情

未経験でテレビ業界に飛び込むのなら、番組制作会社のアシスタントディレクターを目指すかたが多いでしょう。

それ以外の手段の場合、例えば撮影関係の専門学校で学び直したり、特別なコネクションを作ったり、脚本・シナリオの賞を受賞したり、何かしらの準備段階を挟むことになります。

キー局へ転職する場合はさらに難しく、相当なポテンシャルを示せない限り業界未経験からでは難しい傾向にあります。

テレビ業界志望者必見!未経験から転職する際の志望動機のポイント

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基本的な志望動機のコツとしては、以下の順番で説明できるような内容を盛り込むことです。

①なぜその業界を志望するのか
②なぜその会社を志望するのか
③なぜその職種を志望するのか

上記は説明できるように整理しておいてください。

そのうえで、テレビ業界特有の志望動機のポイントをご紹介していきます。

①テレビ好きは大前提。エピソードも交えて情熱を伝えよう

テレビ業界を志望している方は、きっとテレビのことが好きなのではないでしょうか。そしてテレビ業界の採用担当者は、嫌というほど「応募者のテレビ好きアピール」を受けています。ですがほかの応募者と差別化を図ろうとして、テレビ好きを伝えないのはあまり良い手ではありません。

なぜならテレビ好きでない応募者は、激務に耐えられるだけの情熱がないと思われてしまい、そもそも採用されない可能性が高くなるためです。採用担当者は、採用した社員には長く続けてもらい、活躍してほしいと考えています。激務を乗り切れるモチベーションがどこにあるのかを探しているのです。

好きな番組に勇気をもらった、落ち込んでいるときに助けられた、などのエピソードと交えながら、テレビ好きを伝えられると良いでしょう。

②テレビ業界を「どんな役割」と捉えているのか、自分の考えを固めよう

ドラマ、バラエティ、スポーツ、ニュース、情報番組……テレビには、さまざまなジャンルの番組があります。

例えば、バラエティは娯楽として楽しめますし、ニュースは情報源として重要です。
あなたが、テレビを「どんな役割である」と捉えているのかは、しっかりと軸をもって考えを固めておきしょう。
マスコミなのかエンタメなのか、エンタメだとしても愉快なものなのか、感動を与えるものなのか、知識を授けるものなのか、捉え方はさまざまです。ひとつに絞れないなら、絞れない理由も言語化しておくのも良いでしょう。

テレビが好きで、作る側になりたいと思っているのなら、何かしらの「自分なりのテレビに関する軸」が生まれているはずです。この軸がないと、ミーハーな理由で応募しただけで、本気で仕事にすることを目指していない、と思われかねません。自分はテレビを「どんな役割」だと思っているのか、そしてその理由はなぜなのか、説明できるようになっておきましょう。

③テレビの未来を意識しつつ、将来何をしたいか語ろう

テレビ業界事情でもお話した通り、テレビ業界には決してバラ色で明るい未来が広がっているわけではありません。
ほかのエンタメサービスとどのように競合し、どのように生き残っていくのかをイメージしておく必要があります。その未来像が正しいとは限りませんが、業界の将来を見据えて思考を巡らせることに意味があるのです。

テレビの未来を意識した上で、自分がテレビ業界で何をやりたいのかも伝えてみましょう。おそらくですが、多くの方が制作会社のアシスタントディレクターとしての応募になると思います。ですが、「テレビ業界でADをやること」がキャリアの目的やゴールではないはずです。

ディレクターになって番組制作をしたい。その理由はなぜか。
プロデューサーになって企画を立ち上げたい。その理由はなぜか。

これらを話すことで、長く続けてくれそうであるという印象を強めることもできますし、採用後に自分が活躍している様子を採用担当者にイメージしてもらいやすくなります。もちろん、応募する企業でそれが可能かどうかは、あらかじめリサーチしておくことは必須です。

 

【テレビ業界特有】これでマスター?OK志望動機とNG志望動機

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テレビ業界に転職する際のOK志望動機の例

私は、テレビは見る人の心を癒し、活力を与える存在であると考えています。かつて〇〇に打ち込んでいましたがうまく行かず、大きな挫折を経験したことがありました。学校に行くのも辛い日々でしたが、それでも〇曜日は「(具体的なテレビ番組名)」があるから、と楽しみにしていました。今でもバラエティが好きで、〇〇は毎週録画して視聴しています。
貴社は業界のなかでも、特に癒されるような雰囲気の番組作りに特徴があると思っています。それはまさに、かつての私に学校に通う気力を与えてくれていた、あの番組と同じ影響を社会に提供しているのではないでしょうか。
貴社で企画作りのノウハウを学んで、いずれはプロデューサーとなって企画を生み出したいと思っています。昔、私が「(具体的なテレビ番組名)」を毎週楽しみにしていたように、「あの番組があるから、がんばろう」と思ってもらえるような番組企画を制作したいです。

OKのポイント:
・テレビ業界に思い入れがある原体験を語っている。
・具体的なジャンルから細分化して辿ることで、該当企業に応募した理由がわかる。
・テレビ業界で働くことをゴールにせず、その先にどうなりたいか将来像を示している。
・具体的な番組名を出したことで、選考官との会話のきっかけにできる可能性がある。

テレビ業界に転職する際のNG志望動機の例

私は、テレビが大好きで小さいころからずっとテレビを見ていました。特に「(具体的なテレビ番組名)」は大好きで、毎週欠かさず見ていました。
そんな大好きなテレビ番組が、どんなふうに制作されているのか興味があって応募しました。
また、最近は「(具体的な有名人名)」にハマっていて、大ファンです。
貴社が制作した番組に「(具体的な有名人名)」が出演していたので、楽しく一緒に仕事ができるかもしれない、と思っています。

NGのポイント:
・「ただテレビが好きな人」から抜け出せていない。
・得意となるジャンルがわからず、何をしたいのかイメージできない。
・有名人に会いたいというミーハーな理由が悪目立ちしてしまっている。
・決して「楽しい」ばかりの仕事ではないが、そのことを理解できていない。

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