映画宣伝とは?ヒット作を支える重要な仕事内容を徹底解説
目次
映画宣伝とは世間に映画の魅力をPRする仕事
ヒット作を支える重要な裏方
素晴らしい映画は何もしなくてもヒットする、という訳ではありません。効果的なプロモーションや宣伝がとても重要になってきます。必ずこうした役割を担っている人が影にいて、作品を支えているのです。
その役割を担っているのが「映画宣伝」という仕事で、映画の公開に向けて観客動員増加を目指してプロモーションプランを立てて実施していくことを主業務としています。
映画宣伝はひとりではなくチームで行動することが一般的で、新しい映画の公開前に各種イベントの開催やメディアへ売り込みを含む、ありとあらゆるプロモーション活動によって新作映画の魅力をより多くの人に知ってもらうように立ち回る仕事です。
プロモーションの種類は大きく分けて4種類
映画宣伝が手がけるプロモーションの種類は大きく分けて4種類に分類され、その4種類の仕事をまとめて宣伝を統括する司令塔が映画宣伝プロデューサーになります。
こうした人たちの活躍によって世間の人々はその映画を知り、興味を持って劇場に足を運んでくれるようになるのです。
その4種類は、以下の通りです。
①出版社やテレビ局などのマスコミに売り込む「パブリシティ」
新聞、雑誌、テレビ局といった各種マスコミに対して新作映画を直接映画を売り込んでいきます。
②コンビニや食品メーカーとコラボをする「タイアップ」
最近では珍しくなくなった、コンビニや食品などの有名既存商品と映画のコラボ商品をはじめとした共同プロモーションを手がけます。
③新聞や雑誌などにお金を出して広告を出す「メディアバイイング」
テレビ、雑誌などのメディアに新作映画の魅力が詰まった広告を出稿します。
④ポスターやチラシなどの宣材物を作成する「クリエイティブ」
さまざまなところで配布、掲載される各種宣伝物を作成します。
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映画宣伝に向いている人物像
映画が好きという気持ちがある人
映画宣伝になりたいと思う人の志望動機で一番多いのは、「映画が好き」ということです。
劇場での観客動員数が減り続ける現代において、映画の魅力をより多くの人に伝えたいと願う人のモチベーションは、通常のそれとは異なるベクトルで作用します。
こうした、好きだからこそ発揮できるバイタリティが映画宣伝にとても重要なのです。
人の心を動かしたいと思う気持ちがある人
宣伝するためには、人の心を動かすことが重要です。その映画を見たいと思ってくれる人を増やすためには、その人の興味を惹きつける必要があります。
これは何も観客に限ったものではなく、映画に関わる関係者全員も該当するのです。
予告編を作る企業やデザイナー、広告代理店、ひいてはテレビや新聞、雑誌などの大手メディアから、Webニュースに至るまでありとあらゆるメディアの人たちに、作品の素晴らしさや魅力を伝えて、紹介してもらえるだけの話題性をアピールすることが重要なのです。
こうした人たちの心を動かし、取り上げてもらえるような熱い心と実行力がある人が映画ヒットの鍵を握っており、必ずしも映画に人より詳しいからできる訳ではないというのも面白いところと言えます。
映画宣伝のやりがいとは?
記録的なヒット作を生み出す一員として活躍できる
誰もが知っている大ヒット作品に関わっていたという事実は実績としても申し分ありませんが、何より自分自身にとっても大きな喜びになることでしょう。
大好きな映画を頑張って売り込み、それが記録的な大ヒットになったとあらば、これほど嬉しいことはないのですから。
出演者や原作者とのつながりができる
映画の宣伝に関わっていれば、必然的にその映画に出演する出演者だけでなく原作者や作家、監督といったさまざまなキャストと知り合うチャンスがあります。
こうした普段出会うことがない人たちと繋がれることは刺激的で、築いた人脈はこの先の大切な財産であり、新たな挑戦につながるきっかけにもなります。
新しい映画が作られる続ける限り需要のある職業
一昔前まで、映画の宣伝で活用される媒体の多くは雑誌や新聞などの紙と、テレビやラジオのマスメディア、街頭広告などの大型看板が主流でした。
しかし最近ではスマートフォンの普及の影響もあってWEBを活用したオンライン広告が台頭してきています。
このように、世の中の流れや人々のニーズ、ライフスタイルが大きく変わり続ける現代において、時代に合わせながらどうすれば効果的に人の心にアプローチできるのかを模索し、実践していく能力が大切です。
このような能力を磨き上げることで映画宣伝としての知名度を高めることができます。
それに、劇場公開だけでなくネット配信限定の作品も多く登場している昨今、今後も映画がなくなることはなく制作され続けるため、需要がなくなることもありません。
勤務時間や休日など、労働環境には厳しい側面も
労働時間が不規則で激務になることも少なくない
エンタメ業界としては珍しく、始業時間が10時だったり、フレックスタイム制を導入しているところもあります。
しかし、仕事としては激務になることも珍しくありません。
なぜなら、映画関係者や芸能事務所、マスコミなどは土日祝が休日となっているわけではないためです。
取材や撮影に同行する際は早朝から深夜に及ぶこともありますし、ロケなら宿泊を伴って遠方まで移動することもあることからどうしても生活が不規則になりがちで、さらには各種マスコミとの調整や出演者の取材手配からスケジュール管理まで、神経を使う作業が一手に引き受けています。
映画宣伝をやっていきたいと思うのであれば、カレンダー通りに休日があるわけではないということを理解しておくようにしましょう。
年収は新卒で22万円前後が平均的
所属する会社によりますが、大手映画会社に新卒で入社した場合で月収がだいたい22万円前後といったところです。これはテレビや新聞、広告代理店といった大手企業と比べるとやや低めの水準となっています。
大手であれば同年代に比べて平均より多く給料やボーナスがもらえることは事実なのですが、対して中小の映画宣伝専門会社などの場合は、給料が安い傾向です。
しかし、映画宣伝を統括する宣伝プロデューサーになれば映画の企画や脚本といった上流から参加することも珍しくないため、それに伴って給料ややりがいが上昇していくでしょう。
映画の宣伝ができる就職先や就く方法は
①映画関係の大学や専門学校で学ぶ
映画業界では学歴を重視するところは少なくありませんが、知識をしっかり習得しておく意味で映像関係コースがある専門学校を卒業する人が多い傾向にあります。
宣伝に特化してというよりは、映画の企画や製作を学んできた人、映画の宣伝やマーケティングを学んできた人など、映画の知識の深め方は人それぞれです。
また、専門学校だけでなく芸術学部のある大学を選択する人もいます。
大学の場合は学費こそ高くなりますが、「大学卒業」という学歴がつくこともあって就職時の選択肢が広がることもメリットといえるでしょう。
②あると有利な能力とは
特定の資格試験をクリアしていれば採用される確率が上がるといったことはありませんが、映画についての知識が深いことはもちろんとして、宣伝やプロモーション、マーケティングに関する柔軟なアイディアやセンスがあると重宝がられるでしょう。
しかし採用試験の倍率が高いことでも知られている映画宣伝において、人と違うスキルを組み合わせて提案できることで目を引くことは可能かと思います。
例えば、グローバル化に合わせて外国語やその国のことが理解できている場合、海外の演者に対するコミュニケーションが取れることはもとより、宣伝にも生かすことができるのではないでしょうか。
③「映画宣伝部」に就職する
もっとも一般的な方法として、映画配給会社の「映画宣伝部」に採用される方法があります。
大学卒業からの新卒で入社するケースです。
しかしかなりの倍率をクリアしないといけないことから、契約社員やアルバイトとして関わりを持ちながら実績や成果を積み重ねて正社員を目指す人も多い傾向にあります。
いずれにせよ、どのような方法であったとしても「映画業界に携わること」を最優先にしましょう。
関わりを持って積極的に行動を起こしていることが重要なのです。
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