音楽レーベルにはどんな仕事がある?メジャーとインディーズの違いや転職事情について解説

音楽レーベルとは?

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レーベルはブランド、レコード会社は企業

よく耳にするけれど、あまり詳しく知らない言葉に「レーベル」があると思います。同時に、レコード会社とレーベルがどういう関係にあるのか理解しておくと、より分かりやすくなるので、ここでは一緒に説明します。

まず、レコード会社は文字通り音楽に関係している事業を行っている企業です。そしてレーベルとは本来「ラベル」を意味する言葉で、いわば音楽に関するブランドのようなものです。

例えば「ロック系」「ポップス系」「メロコア系」「スラッシュメタル系」など、「そのレーベル(ブランド)と言ったら、こんな音楽性だ」と言えるような特徴の揃ったアーティストが所属するのがレーベルです。

ファッションブランドを知っていれば、見たことがない新作だとしても、それがどんな洋服であるかなどが、なんとなく想像できると思います。音楽のレーベルもそれと同じで、レーベルの傾向を知っていれば、だいたいどんな雰囲気の音楽か想像がつくといっても良いでしょう。

代表的なレーベル例1:エスエムイーレコーズ

ソニー・ミュージックエンタテインメントのグループに属するソニー・ミュージックレーベルズのレコードレーベルで、メインレーベルはSME Recordsです。

同レーベル所属する代表的なアーティストは以下の通りです。
・SixTONES
・浜田省吾
・ポルノグラフィティ
・米津玄師 ほか

個性的ながらも高い歌唱力をもち、ポップスとして流行を作っていくようなアーティストが所属しています。

代表的なレーベル例2:N46Div.

こちらもソニー・ミュージックレーベルズに属しているレーベルです。レーベルのなかには、より特徴をもった別のレーベルが「レーベル内レーベル」として入れ子のように作られることがあります。

N46Div.はソニー・ミュージックレコーズというレーベルのなかに作られたレーベルです。

最大の特徴は、所属アーティストが「乃木坂46」のみであり、同グループ専用のレーベルであるということが挙げられます。
このように、単独のアーティストをプロデュースするような形で契約しているレーベルも存在しているのです。

 

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インディーズレーベルとメジャーレーベルの違い

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音楽アーティストは、レコード会社とではなく、レーベルと契約して楽曲を制作します。
従って、どのようなレーベルと契約するかが売上はもちろんのこと、今後の音楽方針にすらも大きな影響を与えることがあります。実際、レーベルとアーティストの契約解除の理由が「音楽性の違い」であることもあります。

ここでは、そんなアーティストの命運を左右する、レーベルのインディーズ・メジャーの違いについて見ていきましょう。

メジャーレーベルの特徴は「大手である」こと

日本レコード協会に加盟しているレコード会社が「大手レコード会社である」とみなされています。

・日本コロムビア株式会社
・株式会社ソニー・ミュージックレーベルズ
・株式会社ビーイング
・エイベックス・エンタテインメント株式会社 ほか
上記を始め、およそ十数社が加盟しています。
参考:一般社団法人 日本レコード協会 会員社

上記大手レコード会社が運営しているレーベルが、メジャーレーベルであり、「メジャーデビュー」と言えば、メジャーレーベルに所属し、そこから楽曲を発表するということを意味しています。

大手であるため、CDショップなどでの販路の規模がインディーズと比べて大きいことが特徴です。テレビ出演枠の獲得と斡旋などのプロモーションをはじめとして、さまざまなサポートで全力で売れる路線へ導いてくれます。
ただし、売れる路線に修正するために音楽性の変更を求められたり、自分たちの意に反するプロモーションがされてしまうこともあります。

加えて、ステークホルダーが多くなるため、収益に対して関係者の取り分も多くなってしまいます。CDが1枚売れたとき、その収益は作詞で1%、作曲で1%、アーティストの取り分は1%~3%程度です。自分で作詞作曲していても最大で5%ほどで、作詞作曲が別であれば1%の取り分の場合もあります。
それでも、数十万枚売れれば十分な収入になりますし、メジャーであれば数十万枚売ることもインディーズに比べて容易です。
なお、現在ではストリーミング配信などによって、収益の配分も少し変化しています。

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インディーズレーベルはやりたい音楽ができるが売れ続けるのは難しい

インディーズレーベルはインデペンデント(独立)から来ており、大手メジャーレーベルではなく、独立系のレーベルであることが特徴です。
中小レコード会社・個人・バンド自身が運営していたり、有名アーティストが埋もれているアーティストを発掘するために立ち上げたレーベルもあります。

収益の配分は大きく、CD1枚が売れた際の配分は、30%から多ければ50%ほどが手に入ることもあります。これは、メジャーレーベルの1%~5%と比べると雲泥の差です。

メジャーのようにあれこれ指示される事が少なく、自分たちの音楽性を維持したまま活動ができます。ただし、指示されることが少ないということは、それだけサポートも少ないということ。機材を自分たちで運んだり、CDを手売りしたりといった地道な活動も必要となることがあります。

インディーズレーベルは、やりたい音楽を自分たちの責任においてやりきれるが、その代わり一定のリスクも背負う、という特徴をもっています。

音楽レーベルにある職種と仕事内容

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音楽レーベルにはさまざまな業務が存在しています。CD流通の流れと一緒にどのような業務があるのか確認していきましょう。また、代表的な3つの職種も紹介しているので参考にしてみてください。

音楽CDやDVDが流通されるまでの流れ

音楽作品が流通するには、大きく分けて4つの段階があります。
1.作品の制作
2.レコーディング
3.媒体(CDやDVD)の製造
4.販促活動

作品の制作は、アーティストと打ち合せをしたり、どのようなコンセプトにするかを決定する段階です。アーティストの手によって楽曲が制作されたり、作詞・作曲・編曲などが行われるのもこの段階です。

作品ができたら、次はレコーディングです。スタジオで演奏し、音源を録音します。ミックスなども行い、この工程を経て楽曲が完成します。

次はできた原盤をもとにCDやDVDなどの媒体を製造します。パッケージ化されて全国の販売店に配送されます。

そして、2~3の工程に前後して、販促活動が行われます。プロモーションを行って世間に認知してもらったり、販売店にCDを置いてもらえるように営業活動を行います。

ストリーミング配信やデータ販売などによって工程は少し変更されることもありますが、上記がスタンダードな楽曲流通の流れです。

①A&R|ゼロからアーティストと企画を生み出す仕事

A&Rとは、「アーティスト・アンド・レパートリー」のことです。この職種は、作品の制作段階で重要な役割を果たします。
楽曲1曲1曲やアルバムなどの単位ではなく、もっと長期的な目線をもってアーティストのコンセプトを決定したり、育成したりする仕事です。
アーティストだけでなく、レーベル全体の雰囲気作りにも関わる責任ある職務です。

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②宣伝|作品をプロモーションする仕事

販促活動において重要なのは、音楽を届けたい人たちにきちんと認識してもらい、購入意欲をもってもらうことです。そのために必要なのがプロモーションです。
アーティストをテレビやラジオに出演させたり、雑誌のインタビューを受けてもらったり、プロモーションビデオを撮影したりして宣伝活動を行います。
それらプロモーション全体の設計を行う仕事です。

③営業|作品をショップに置いて販売してもらう仕事

どんなに世間に作品を認知してもらっても、購入機会が少なければ販売数は伸びません。販促活動でのもう一つの重要な活動が、営業活動です。
レコード会社やレーベルなどによって、だいたい販売店での売り場の規模は決まっています。メジャーレーベルは売り場の規模が大きいため、それだけ売れる機会があるのです。
自分たちに割り当てられた売り場でいかに売れるようにするかを考えたり、店頭での特別な販促を企画して店舗に依頼したりする仕事です。

どんなスキルや経験が評価される?音楽レーベルの面接でみられるスキル

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音楽への情熱

制作の世界はどうしてもハードワークになりがちです。それに加えて、CDは売上が落ちてきており、またライブなどの観客動員数もかつてほど伸ばせない時勢の影響があり、音楽業界は苦境に立たされています。

それでもこの業界でやっていきたい、という強いモチベーションが必要となります。
「ただの音楽好き」では続けられません。「なぜ、音楽を仕事にするのか」というモチベーションは、どうしても必要となります。

交渉力・折衝力

音楽レーベルでは、交渉事が多く生まれます。コミュニケーションスキルは当然必要ですが、その中でも交渉力や、異なる意見を取りまとめる折衝力が求められます。

レーベルに所属してもらった時点で、アーティストに対して売れるために指示を出さなければなりません。しかし、それがアーティスト自身のやりたいことと違っていれば、当然反発が起きます。そうしてレーベルを抜けていく例は、音楽好きならば一度は耳にしたことがあるでしょう。そうなれば、交渉の失敗です。
宣伝や営業を行うのであれば、交渉力や折衝力は非常に重要なスキルとなります。
音楽知識は大前提ですが、コミュニケーション能力は「宣伝マンとして」「営業マンとして」は絶対に求められるのです。

新しいものを発見し取り入れるスキル

先述した通り、CDの売り上げは低迷していますが、一方でストリーミング再生などの活路はあります。そのような、新しいものを取り入れていく能力や、恐れずに挑戦するスキルが求められます。

従来の方法では閉塞していくことが目に見えているため、それを打開するような新しい企画を立てたり、過去にとらわれないやり方の転換をする能力が、音楽業界全体として求められています。

特にA&Rや宣伝を目指すなら、必須のスキルとなります。

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