バーチャルライブに携わる仕事から求められる3つのスキルまでをご紹介
この記事の監修者
番組制作会社に新卒入社後、リサーチ会社に転職。
長年、テレビ番組などで扱う情報や映像などのリサーチャーとして勤務。
働く中で、エンタメ業界で人材が流動的なのを目の当たりにしたことをきっかけに、
エンタメ業界で働きたい方・業界内の転職を考えている方の転職サポートをしております。
目次
近年、ライブ配信プラットフォームの開発が進み、急激に普及が進んでいます。エンタメ業界にとどまらず、さまざまな分野に拡大している傾向がみられます。
そこで本記事では、バーチャルライブとは何か、主なプラットフォーム、職種の仕事内容、求められるスキルについて解説していきます。バーチャルライブの仕事への転職を検討している人や転職を目指す人は、ぜひ参考にしてください
今、話題のバーチャルライブとは?
バーチャルライブの魅力の1つに、リアルな動きがあります。どのようにして生み出されるのでしょうか。ここでは、バーチャルライブとはどのようなものか、その仕組みや今後の発展の見通しとともに解説します。
アバター化したメンバーによる映像投影型のライブ
バーチャルライブとは、3D空間で開催されるライブに参加できる機能のことです。
3DCGでモデリングされたメンバーが、アバターとして、歌、ダンスなどのさまざまな動きとトークを交えたパフォーマンスを行います。これに対して視聴者は、コメントはもちろん種類豊富な応援アイテムを使って、ライブを盛り上げることができます。
バーチャルライブの仕組み
バーチャルライブのメンバーは、架空の存在と思われがちですが、現実世界の人が動いたものが、アバター映像に反映されています。実際の人の動きと音、CG演出が組み合わせられているのです。それによって、視聴者には、リアルタイムにアバターがライブをしているように見えるということになります。
人の動きをアバターに反映させる方法はさまざまですが、ここでは2つの方法をご紹介します。
①モーションキャプチャー
全身にセンサーを付けるタイプのモーションキャプチャーを装着して、実際にパフォーマンスしたものをアバターに反映させる方法です。
モーションキャプチャーとは、動きを測定してデジタル的に記録する機材です。データとして取り組むことによって、手足の動きはもちろんのこと、指先の動きや顔といった細かな表情もリアルに反映させることができます。
②VR機器
VR機器のコントローラーとヘッドセット、トラッカーを使用して、実際にパフォーマンスしたものをアバターに反映させる方法です。
トラッカーとは、装着した物体の位置を正確に追跡・解析することができる機材です。これにより、VR内で位置を割り出し、実際の動きとVR内での動きに反映させることができます。頭・両手・両足・腰背面の6点に装着することで、全身の詳細な動きを表現できます。
5Gの環境整備と普及によって拡大の見込み
バーチャルリアリティ技術の1つである「360度動画」で、バーチャルライブ配信がされるようになってきました。これには、現状の2K・4Kではアラが目立ってしまうこと、生中継で活用しようとすると、ネットワークの問題が出てしまうことなどの課題があります。
しかし、高速、大容量通信を特徴とする5G(第5世代携帯電話サービス)が普及することで、これらの課題が解消されることになります。
株式会社矢野経済研究所によると、個人による360°動画のリアルタイム配信も可能になるなど、ますます発展する見通しです。2025年の国内XR(VR/AR/MR)360°動画市場(事業者売上高ベース)は1兆1,952億円になると予測されています。
XR(VR/AR/MR)360°動画市場に関する調査/株式会社矢野経済研究所/2019
バーチャルライブの主な配信プラットフォーム5選
バーチャルライブが盛り上がりをみせている背景には、プラットフォームの存在が欠かせません。5Gが普及すると、これまで以上にプラットフォームの需要が高まるでしょう。ここでは、バーチャルライブの主な配信プラットフォーム5選をご紹介します。
topia
株式会社アンビリアルが開発・運営をしています。トピアは、3Dのアバター姿でカラオケ配信ができるプラットフォームです。 公認ライバー制度もあります。
高精度の表情認識と音声認識技術によって、自分の動きをアバターに反映することができます。自動で3Dアバターに顔のパーツを微調整したり、髪型ごとに長さの変更、グラデーションを加えられるなど、細やかな設定が可能です。
REALITY
現在の運営会社REALITY株式会社の前身である、株式会社Wright Flyer Live Entertainmentは、2018年に世界初のVTuber専用ライブ配信プラットフォームの提供を開始しました。開始から2週間で利用者数10万人を突破したほどです。
2020年7月には、アーティスト向けバーチャルライブ制作プラットフォーム「REALITY Live Stage」を提供開始しています。
Mirrativ
株式会社ミラティブが提供する生放送・実況配信プラットフォームです。2021年2月には配信者の数が300万人を突破し、さらに配信者間のフォロー数は1億を超え、配信者同士のコメント数が年間で25億を超えるなど、多くの人のつながりが生まれています。
VARK
株式会社VARKが運営しています。世界初となるVRライブイベント、夏フェス『Vサマ!』が2019年8月24〜25日開催されました。ミライアカリさん、YuNiさんをはじめ、18名のVTuberとゲストとして初音ミクさんも参加しています。当日のTwitterトレンドで、1位を獲得するほど世界的にも注目を集めました。
SHOWROOM V
SHOWROOM株式会社が運営しています。iPhone向けアプリで、スマートフォンのカメラで、 手の動きや距離感をバーチャルキャラクターに反映できる機能があります。配信ボタンを押すとSHOWROOMと連動し、配信することができます。
Vライバーオーディション 世界VライバープロジェクトZooo、ファッション雑誌のモデルオーディションなど、 幅広い企画が配信されています。
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バーチャルライブに携わる仕事
バーチャルライブに携わる仕事は、1人でマルチにこなすというよりは、専門性を持った職種がチームで成し遂げることが多いです。ここでは、バーチャルライブに携わる主な仕事をご紹介します。
プロデューサー/ディレクター
バーチャルライブを企画から配信まで全体の指揮をとるプロデューサーやディレクターの存在が必要です。今後ますます拡大していくバーチャルライブの市場においては、制作技術やマネジメントなど、多方面の豊富な知識が求められます。
3DCGデザイナー
バーチャルライブでは、立体的に動くというのが最大の特徴で、3Dモデルが主流になっています。クオリティの高いVR映像を作り上げることも重要な役割の1つです。3DCGスキル、Unityなどの専門スキルが求められます。
技術系エンジニア
映像制作から配信まで、さまざまなエンジニアが求められています。プログラムの開発・運用、機材の設置・調整、配信中の機器トラブルへの対応、配信者への技術サポートなど多岐にわたります。VR映像では、本番中にモーションキャプチャーがずれるということも起こりやすいですから、3DCG映像に関する知識も求められます。
バーチャルライブの仕事に求められる3つのスキル
ここでは、バーチャルライブの仕事で活躍するために必要とされるスキルについてご紹介します。さまざまな職種に共通するスキルなので、ぜひ参考にしてみてください。
バーチャルライブに関する専門的スキル
バーチャルライブの仕事は分業化しているので、それぞれの役割に特化した専門的な知識が求められます。そのため、それぞれの仕事について、最新技術を積極的に学び、知識を深めていかなければいけません。
また、人手不足などから他の仕事を兼務することも多くなりますから、他の仕事に関する知識を、積極的に学ぼうとする姿勢も必要といえるでしょう。
視聴者を惹きつける斬新な企画力
バーチャルライブを配信する人が増えていることから、市場にはたくさんの配信があり、似たキャラクターが多く存在しています。ライブ構成やキャラクターなど、他の配信との差別化が必要になります。
視聴者の期待を超える企画を生み出すには、斬新な鋭い企画力が必要です。話題になっている配信や同業他社の動向に敏感になることで、細部までクオリティーの高いコンテンツが考えられるようになります。
臨機応変な対応力があること
バーチャルライブの仕事は、万全の準備をしていても、当日になって想定外の出来事やトラブルに見舞われることは少なくありません。周囲の状況を見極めて臨機応変に対応できるスキルが求められます。
この先起こり得るリスクも考慮し、もしそれが起きたらどういう対応をしたらいいかを予想しておくと、焦ることなく対応できるようになっていきます。
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