憧れの映画業界で働きたい方へ。伝わりやすい志望動機のまとめ方をご紹介

この記事の監修者

志土地
志土地キャリアアドバイザー

番組制作会社に新卒入社後、リサーチ会社に転職。
長年、テレビ番組などで扱う情報や映像などのリサーチャーとして勤務。
働く中で、エンタメ業界で人材が流動的なのを目の当たりにしたことをきっかけに、
エンタメ業界で働きたい方・業界内の転職を考えている方の転職サポートをしております。

映画業界の採用選考で伝えたい志望動機

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エンタメ業界でひときわ大きな存在感を放ち、今も昔も映像制作の花形である映画業界。

一方で、映画業界は華やかに感じられるため、ミーハーなだけの応募者も集まりがちです。そのため、映画業界に転職したいと思っても、記念応募した応募者たちに埋もれてしまう可能性があるのです。

そうならないよう、本気で映画業界を目指しているなら、ぜひ志望動機を丁寧にまとめてみてください。まずは、映画業界に特化した志望動機のまとめ方を解説していきます。

①映画についてどのようなことを考えているか

映画は「作品」ではあるものの、それは映画がもつ側面の一つに過ぎません。映画を、ただの映像作品として享受し視聴しているだけでは、提供する側になるのは難しいでしょう。
映画を別の側面からも多角的に捉え、自分なりの想いや考えを示してみてください。

重要なのは、映画を趣味の延長ではなく、ビジネスとして考えられる目線をもっている、とアピールすることです。

・コンテンツとしてどう思うか。
・ビジネスとしてどう思うか。
・表現や芸術の手法としてどう思うか。
うまく考えを整理できないなら、上記の3つについて埋めてみましょう。

②映画の仕事を通して実現したいことや目標

最近は働き方が見直されているとはいえ、映画業界はハードワークになりやすい業界です。採用担当者に「業務に耐えられず、すぐに辞めそう」と感じられてしまうと、選考を通過しにくくなってしまいます。

それを防ぐために、映画業界で自分が成し遂げたいことや目標を設定し、それを伝えましょう。
夢をもって仕事と向き合える、と感じてもらうことで「続けてくれそう」であることが伝わります。

③映画からどのような影響を受けたか

自分自身の映画に関する原体験を伝えることも有効です。
「ただの映画好き」という程度では採用されませんが、一方で「映画が好きであること」は必要とされる条件でもあります。

自分の人生に映画がどんな影響を与えたのかは、必ず伝えましょう。具体的な作品名やシーンなどは、話が弾んだ際に聞かれる可能性もあるので、しっかりと思い出しておく必要があります。

④なぜ映画業界でないといけないのか

転職する際、ほとんど必ずぶつかるのが「なぜこの業界でないといけないのか」という質問です。映画業界もその例外ではなく、志望者が多いため、この質問で応募者の熱意の強さを計ることもあります。

映画を通して実現したいことや、映画から受けた影響などの話とからめて、「映画業界以外では自分の想いは達成できない」ということを伝えましょう。

 

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志望動機を考える前に|映画業界の現在の状況

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映画業界は、コロナ禍も含めて激動の時代にあります。現状の映画業界を知っておくことは、志望動機を考えるためにも必須です。

①動画配信サービスなどの普及により映画離れが進んでいる

サブスクリプション型の動画配信サービスを初めとして、ざまざまな動画サービスが増えています。映画館で映画を見る行為そのものが減ってきており、コロナ禍によって、その流れはさらに加速しました。

とはいえ、話題のアニメ映画が歴史的な興行収入を達成するなど、映画そのものの人気が下がっているわけではありません。
過去から続いてきた、映画館での視聴に頼るという配給形態をすべての映画が続けていくのは難しく、ビジネス的な転換が求められている状況にあることを覚えておきましょう。

②制作規模の二極化が進んでいる

大手映画会社の統合が進み、1社が持つ影響力と規模が大きくなってきています。俳優以外はすべてCG合成する、という莫大な費用がかかる撮影手法も広く行われるようになりました。非接触での撮影が推奨される昨今、今後もしばらくはこのような形式が増えていくと考えられています。

反対に、低予算映画でも注目され、ヒットすることがあります。そもそも予算が少なく、撮影に関して工夫せざるを得なかったものの、そのアイデア自体が注目されることがあるのです。

このように制作規模に関して、莫大な予算をかけた大規模なものと、工夫とワンアイデアで制作する低予算撮影によるものという、二極に分かれていく傾向が顕著になっています。

③動画配信サービスのオリジナル映画にチャンスもある

動画配信サービス各社は、登録したユーザーから定期的に視聴費用を得ています。この定期収益を制作費に使い、独自コンテンツを充実させて登録者数を増やす戦略をとっているサービスもあります。

オリジナルコンテンツの制作は、NetflixやAmazonプライム・ビデオが有名で、日本ではHuluやdTVなどが挙げられます。
特にNetflixは、映画と同じフォーマットでコンテンツを制作し「Netflixオリジナル映画」と銘打っているほどの力の入れようです。

スポンサー費や製作委員会方式、興行収入を充てにしていた今までとは異なる、新しい制作の形式が映画業界に参入してきていることを知っておきましょう。

映画業界の志望動機は目指したい職種や企業から考える

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プロデューサー

制作会社のプロデューサーは、関わっている映画の撮影に関して、撮影隊の予算・人員・物資の調達などを一手に担います。

・映画にビジネスとして関わりたい理由。
・今の業界ではなく、あえて映画業界に関わりたい理由。
特に上記二つを、自分が映画業界で成し遂げたい目標や、自分に影響を与えたエピソードをもとにして伝えましょう。

ディレクター

制作会社のディレクターは、現場指揮を行い実際の撮影に関わる職種です。

・関わる撮影が「映画の撮影」でなければならない理由。
・撮影現場からの目線による、映画業界で叶えたい目標。
特に上記二つを忘れずに伝えましょう。
中途採用であれば即戦力を求められるのは当然ですが、なかでも現場職はその傾向が強くなりがちです。
「現場を知っている者」の発想による堅実な志望動機だと感じてもらえれば、採用側への印象も良くなるでしょう。

制作担当

カメラ、照明、音声、美術など各種の制作担当は、自分が担当する業務で専門的な役割を果たし、撮影に貢献します。

・なぜ映画業界でなければならないのか。
・制作職としてキャリアアップして、どの地位を目指すのか。
・映画業界で何を叶えたいのか。
上記三点を押さえておきましょう。

制作担当は現場職であり専門職ですが、そのまま同じ職位で働き続けるというよりは、キャリアを進んでいくことが期待されています。
キャリアアップしてチームを率いるなどして職位を上げたいのか、プロフェッショナルとしてスキルを磨きたいのか、どちらのルートに進みたいのかを明確にしておきましょう。

編集技師

撮影後のポストプロダクションで、映像を編集する技術者です。

映画の編集は、バラエティ番組やPV、MV、CMなどのほかの映像制作とは異なる点が多いため、「なぜ映画業界でなければならないのか」を志望動機に盛り込むのは、比較的容易です。
その上で、以下も伝えられるようになっておきましょう。

・テレビドラマではなく、なぜ映画なのか。
・(CGや合成方面なのか、カット・つなぎなどの編集技術方面なのか)編集者としてどのような道に進みたいのか。

映画配給会社

映画製作会社が映画を作り、興行会社がそれを観客に上映します。この両者を結んでいるのが映画配給会社です。具体的には、映画を配給する権利を映画製作会社から買い付け、興行会社へ販売します。
ほかの職種や業種よりも、映画作品を「ビジネス商材」として見る機会が多いことが特徴です。

・映画ビジネスに関わりたい理由。
・なぜ製作でも興行でもなく、配給会社なのか。
・配給会社で成し遂げたいことは何か。
上記を中心に伝えると良いでしょう。

興行会社

映画の配給権を買い、劇場で上映し、ユーザーに届ける仕事です。映画館なども興行会社が運営していることがほとんどです。

直接映画を提供し、お客さんと触れていることがほかの職種、業種と異なる点です。その点を特に差別化し、以下の3点をもとに整理してみてください。
・なぜ製作でも配給でもなく、興行会社なのか。
・映画に関する原体験
・エンドユーザーに直接映画を届けることを、どう思っているのか。

 

映画業界で求められる人物像

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前述では、志望動機についてご説明しましたが、ここでは求められる人物像をご紹介いたします。

ニーズに応えられる柔軟な発想力をもっている

映画業界はファンが多く、こだわりをもっている方もいるのではないでしょうか。
しかし、そのなかには、自分のこだわりに固執するあまり、考え方が凝り固まってしまう人もいます。
常に柔軟な発想力をもち、ユーザーやクライアントのニーズに応える姿勢をもつことは、エンタメ作品の提供者としては必須といえるでしょう。

作品を広めたいという熱意をもてる

ビジネスである以上、少数に支持される特異な作品にばかり関われるとは限りません。むしろ、収益が期待できる大衆向け作品に関わる機会のほうが多いでしょう。
自分が関わった作品を信じ、多くの人に作品を広めたい、という熱意をもてることも素養の一つです。

グローバルな視点をもつことができる

日本の映画が海外で上映されることも少なくありません。これは、海外にも日本の作品を好むファンが大勢いることによるものです。そのため、日本の常識に囚われることなく、グローバルな視点をもって作品と向き合い、海外作品に劣らない品質で制作することが求められます。

海外留学などの経験がある場合には、アピールすることでグローバルな視点があることをアピールすると良いでしょう。

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