人気のアニメ業界の働き方や仕事の種類とは。関わり方や求められるスキルを解説します

アニメに関われる仕事にはさまざまなものがある

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日本のアニメは、国内ばかりでなく世界中にファンを抱えるコンテンツ産業の一つです。
アニメーションは、さまざまな工程を経て多くの人々の力で完成しています。この記事では、アニメに関わる仕事の種類やその働き方、関わる方法についてご紹介します。

①アニメーター

アニメは、1枚1枚画を作り、その画を連続させることで動いているように見せる撮影技法です。アニメーターとはその画を描く職種で、アニメ制作現場の肝ともいえるでしょう。

大きく分けて、カット割りに従って画を制作する原画マンと、原画マンが描いた画と画の間を埋める作画を行う動画マンの二つがあります。
新人のうちは動画マンを担当し、実力が認められると原画マンへ昇格し、さらに全体を管理する作画監督や演出担当へとキャリアアップしていきます。

②アニメプロデューサー

現場の制作職ではなく、管理職としてメンバーやプロジェクトのマネジメントを担っています。
アニメ制作をプロジェクトとして成功に導くため、各種の手配を行う職種です。人員確保や割り当て、資源・資材の確保、予算の試算や資金調達などを行います。

③アニメディレクター

制作指揮や現場統括を行う役割を担っています。プロジェクトの成功に責任をもつプロデューサーとは対照的に、ディレクターは、作品のクオリティに責任をもちます。アニメーターからキャリアアップしている方が多く、「制作のたたき上げ」として現場を率いています。なお、後述する「アニメ監督」と同じ意味合いをもつことがあります。

④アニメ監督

アニメディレクターと同じく、制作現場の統括を行います。アニメディレクターとはほとんど同じ役割で、会社によって呼称が異なる、という程度の違いしかありません。
アニメ監督の上位職に「総監督」を置く制作会社もあります。

⑤キャラクターデザイナー

アニメに原作がある場合でも、キャラクターをアニメーションに適したデザインに変更したり、設定画を描き起こしたりするためにキャラクターデザインが必要になり、そのような工程を担当するのがキャラクターデザイナーです。

オリジナルアニメの場合は、プロジェクトの要求に沿ったキャラクターを一からデザインします。
アニメーターで経験を積んだ方や、専門学校等でキャラクターデザインを専門的に学んだ方が就くことが多い職種です。

⑥声優

アニメに「声」をあてる仕事です。主に専門学校などで演技技術や業界の仕組みを学び、オーディションを経て事務所に所属したり、役を勝ち取ったりして就きます。

マルチタレント化が進む傾向にあり、男女ともにアイドル的な活動を行ったり、生身でライブやステージなどを演じることもあります。

⑦アニメ音響

アニメは実写と異なり、ほかの音響よりも作品に特化した音響が求められることがあります。
環境音やBGMなどをあてる音響効果や、入れた音や音声をアニメ映像に合わせるMAエンジニア、音響関連を取り仕切る音響監督などが存在しています。
「声優の声」も「音響」の領域と捉えられることがあり、音響監督が声優のキャスティングや演出、演技指導を行うこともあります。

専門学校で音響に関する知識・技術を学んでから音響関連の制作会社に就職し、自身が手掛けるジャンルの一つとして「アニメの音響を選ぶ」という就職の仕方があります。アニメ音響の専門学校もあるので、アニメ一筋と決めているなら学校の時点でキャリアを選ぶことも可能です。

 

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アニメの仕事ができる就職先とは?

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アニメ制作会社に就職する

アニメ制作会社には、企画から請け負う元請け制作会社と、元請け制作会社からカット・シーン・話数単位で制作を請け負う下請け会社があります。

元請け制作会社は、自社で企画もできるような規模が大きい会社である傾向があり、下請け会社は比較的規模が小さい傾向があります。

いずれも自社内にアニメーター、プロデューサー、ディレクター、監督、デザイナーなどを抱えていることが多く、アニメに関わりたいと考えるなら、まずはアニメ制作会社を目指すと良いでしょう。
ただし、いずれの職種も職務に関わる専門技術を求められる点は覚えておきましょう。

スタジオに就職する

背景美術やアニメ映像の撮影など、制作工程別に制作を請け負う専門スタジオも存在しています。

アニメの背景に使う美術を専門に制作するスタジオ、撮影やアテレコ収録に特化したスタジオなどがあります。

動画制作とは少しフィールドが異なりますが、こちらもアニメに関連した仕事と言えるでしょう。

実力があればフリーランスとしても活躍できる

アニメーターは、フリーランスで活躍している人が多い職種です。新人のうちは制作会社に所属しているのではなく、フリーランスとして契約している、ということが珍しくありません。

カット数などの出来高で賃金が決まることが多いのですが、作画に慣れていない新人のうちは1カットにかかる時間が多くなってしまいます。そのためどうしても労働時間が長くなってしまいがちで、さまざまな要因からフリーランスとしての契約にならざるを得ないことも背景にあります。

現場で経験を積み、作画監督やアニメ監督、プロデューサーといった職位になれば社員としての契約になることもあります。

有名になってくれば名指しで依頼が来ることもあり、そこまで認知されていればフリーランスになっても十分に活躍することが可能なのです。

 

アニメの仕事に携わるために求められるスキル

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アニメ好きであるだけでは、アニメの仕事に関わることは難しいでしょう。好きであることは大前提で、それに加えて専門性のあるスキルが必要となります。求められるスキルにはどのようなものがあるのかご紹介します。

専門職と管理職で求められるスキルが異なる

アニメーター、作画監督、演出、音響などの専門職は、自分の分野の専門的な知識が必要になります。
ディレクターや監督は、作品のクオリティに責任を持っていますが、同時にチームメンバーへの指示や指導も担っています。制作に関する広い知識と、現場管理的なマネジメントスキルの両方が必要になります。

そしてプロデューサーは、請け負ったアニメ制作をビジネス面でいかに成功させるか、という責任をもっています。制作スキルよりもむしろ、マネジメント力、工数確保、資金調達など、管理者としてのプロジェクトマネジメントスキルが求められます。

専門学校などで知識を学んでいるほうが望ましい

アニメの仕事に関わる際、美術やイラストなど、基本的な作画知識は必要不可欠です。これは専門職・管理職のいずれになるにしても、必ず求められます。

シナリオ、脚本、演技など、演出面での知識ももっていると、さらに優遇される可能性があります。
アニメ作画とは人の動きを作ることであり、ドラマを作ることでもあります。そのため、演出の知識が必要になります。

即戦力として求められる採用が多いが未経験でできる仕事もある

制作現場では、常に即戦力が求められています。しかし、誰でも最初は現場に慣れていない、未経験の状態から始めなければなりません。
従って多くの場合は、「未経験でも戦力になる現場」から始めることになるでしょう。

業界未経験のうちは、専門学校で学んだ知識・経験・能力で十分戦力になる、基礎的・作業的な性質が強い仕事から始めていきましょう。経験を積めば、徐々に職位も上がっていくはずです。

スケジュール管理能力や体力は共通して求められる

アニメ業界と聞くと、「ハードワーク」だと聞いたことがある方もいるかもしれません。一昔前は確かにその通りで、実際に現在でも楽な仕事ではありません。しかし、業界全体として是正しようという雰囲気や仕組み作りがされており、デジタル化が進んだことで以前よりも働きやすくなっています。

そのため、無理してがんばるという働き方よりも、自分自身でスケジュールを管理し、継続して活躍できる人が求められる傾向が強くなっています。

しかしやはり、納品直前など、ここ一番の踏ん張り所があるのも事実です。そのようなときに潰れてしまわないよう、いざというときのための体力が持っておくことをおすすめします。

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