プロダクションマネージャーとは?必要な4つのスキルや仕事内容について紹介

この記事の監修者

志土地
志土地キャリアアドバイザー

番組制作会社に新卒入社後、リサーチ会社に転職。
長年、テレビ番組などで扱う情報や映像などのリサーチャーとして勤務。
働く中で、エンタメ業界で人材が流動的なのを目の当たりにしたことをきっかけに、
エンタメ業界で働きたい方・業界内の転職を考えている方の転職サポートをしております。

プロダクションマネージャーとは?役割についてご紹介

プロダクションマネージャーとは、映像制作会社における役職の1つで、PMまたはPdMとも呼ばれます。映像制作のプロダクトを統括するのが仕事で、各工程の工数管理や、業務のサポートなどを行うのが特徴です。

制作に関わる業務をすべてまとめあげる関係上、企画から納品までの業務に関する知識や、いざという時には、補佐ができる程度のスキルが必要になります。

プロダクションマネージャーの役割

プロダクションマネージャーの役割は、映像制作の責任者であるプロデューサーが選定したチームが、1つの映像制作を円滑に進められるようマネジメントすることです。

企画段階ではプロデューサーの補佐を行い、撮影時には日程調整や当日のスタッフの統括、編集時には余裕を持ったスケジュール調整と進捗確認を行います。スケジュールに遅れが出るようなことがあれば、制作スタッフに混ざって業務をサポートすることも多いです。

以上のように、映像制作がスケジュール通り進行するよう、臨機的に対応してくことがプロダクションマネージャーの役割になります。

 

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プロダクションマネージャーの仕事内容

プロダクションマネージャーの仕事内容は多岐にわたります。基本的には実際に業務を行うスタッフがスムーズに仕事ができるよう、事前準備や管理を行うのが仕事です。

①企画立案の補佐

まずは企画立案の補佐です。一般的に映像制作のプロダクトはプロデューサーと顧客の話し合いによって企画されます。プロダクションマネージャーは企画会議に混ざり、話し合いの進行を管理したり、アイデアを提示したりするのが仕事です。

時にはプロデューサーから一任され、自らが主軸となって企画会議を行うこともあります。企画が固まったら絵コンテを作成し、撮影班に企画内容を共有できるよう準備します。

②スケジュールの立案

企画が固まり、撮影に移る準備ができたら、プロダクト全体のスケジュールを立案していきます。スケジュールは納期から逆算して作成して編集、撮影の期間を定めることが多いです。

スケジュール立案の際に重要になるのが、作業に遅れが出た場合を考慮して、各工程の締切日に余裕を持たせることになります。特に撮影に関しては、天候や撮影場所の予約状況などによって日程が大きく変動する可能性があるため、大きく余裕を取ることが重要です。

日程に余裕がない場合は、顧客と相談の上、上手く調整するのもプロダクションマネージャーの仕事になります。

③撮影機材やスタジオなどの手配

スケジュールが決まったら、撮影に必要な機材やスタジオなどを手配します。

撮影機材は、基本的に社内にあるものやカメラマンが保有している機材を活用することになりますが、撮影機材は開発スピードが早く、数年単位のスパンで最新機種がリリースされているため、特殊な機材は業者からのレンタルで賄うことも少なくありません。

スタジオなどは、時間貸しであることが多いので、レンタル時間に余裕を持ちすぎると、費用が割高になってしまいがちです。

しかし、時間を切り詰めすぎると、イレギュラーが発生した時に時間がオーバーしてしまい、延滞料金を支払うことになりかねません。

スタジオなどを手配する時は、絵コンテから撮影にかかる時間を予想し、過不足ない時間でレンタルすることが重要です。

④出演者の選定

機材や撮影場所の手配と並行して、出演者の選定も行います。出演者に関してはオーディションで選定するか、有名な俳優などに直接依頼する方法があります。

オーディションに関しては、最終決定権を持っているのはプロデューサーですが、プロダクションマネージャーも同席して、相談しながら決めることが多いです。

また、オーディション後に顧客にキャスティングを伝えるための資料作成も、プロダクションマネージャーが行います。

④全体の進捗の管理

出演者の選定まで完了したら、動画制作に入ります。動画制作が始まったら工程ごとの進捗を確認し、進行度に合わせてスケジュール調整を行います。

例えばスタジオの手配が円滑に進み、撮影日程が前倒しになったのであれば、編集業務の開始日程を早め納期に余裕を持たせたり、逆にトラブルなどで日程が押してしまった場合は、人員の追加や自身の業務をサポートすることで、納期内での制作完了を目指します。

もしどうしても納期に間に合わない場合は、早めに予測した上で顧客に連絡し、納期を伸ばせないか打診することもプロダクションマネージャーの仕事です。

⑤顧客や発注先とのコミュニケーション

業務全体の進捗を管理しつつ、顧客や発注先と連携をとることもプロダクションマネージャーの仕事です。

特に業務を社内の人間ではなく他社やフリーランスに外注している場合は、作業者の疑問を効率的に解決できるよう、綿密なコミュニケーションをとる必要があります。

また、作業の合間合間で顧客に中間報告を行い、制作している映像が顧客のイメージから大きく逸脱していないか確認することも重要です。

各方面としっかりコミュニケーションをとり、制作で発生する人的トラブルを予防できるかが、プロダクションマネージャーの腕の見せ所になります。

プロダクションマネージャーに必要な4つのスキル

プロダクションマネージャーの仕事内容について分かったところで、プロダクションマネージャーの業務を行う上で必要なスキルを紹介します。

コミュニケーションスキル

まず挙げられるものがコミュニケーションスキルです。プロダクションマネージャーは、顧客から社員、外注先まで、プロダクトに関わる多くの人々とコミュニケーションをとる必要があります。

連絡をとる人数が多いこともあり、情報を間違って伝達したり、連絡を怠ったりすると、プロダクト全体の進行に大きな影響を与えてしまいかねません。

そのため、プロダクションマネージャーには大人数の報告を捌き、適切に情報を共有する能力が必要になります。

コミュニケーションスキルは、座学でもある程度身につけることができますが、本格的に能力を底上げするためには、実地での経験が不可欠です。

プロダクションマネージャーを目指すのであれば、大人数の会話をまとめたり、誤った意味で伝わる可能性がある言葉を避けるなど、日ごろからコミュニケーションスキルを向上させる努力をしておくことが必要になります。

マネジメントスキル

マネジメントスキルも、プロダクションマネージャーに必須の能力です。

プロダクションマネージャーは、全体のスケジュールを把握して進捗に合わせて調整したり、時間的な調整だけでは進捗達成が難しい状況になることを予見して、人員の補充したりしなければなりません。

よって、プロダクションマネージャーには、プロダクトの進捗状況から先に発生する問題を事前に察知し、対策を取るスキルが必要なのです。

マネジメントスキルもコミュニケーションスキルと同様、実際にスケジュール管理を経験しないと中々身に付かないスキルとなっています。

柔軟な企画力

プロダクションマネージャーは状況によってはプロデューサーから企画を一任されることもあります。よって、顧客のニーズに合わせた柔軟な企画力も必要になります。

企画力を養うには情報とインプットが重要です。常日頃からアンテナを立て、好奇心旺盛に情報を吸収していくことで、企画立案の材料を増やすことができます。

また、頭の中で思い描いたアイデアをアウトプットし、他人からの評価を貰うことも企画力の養成には重要です。

どれだけ画期的な企画が思い浮かんだとしても、他人にアウトプットしなければ主観的な意見で終わってしまいます。

アイデアを複数人にアウトプットし、客観的な意見をもらうことで、自身の価値観と世間の価値観をすり合わせることが可能です。

自身の価値観が世間の価値観と近くなれば、世間から評価の高い企画を立案できるようになるでしょう。

撮影や編集に関する知識やスキル

プロダクションマネージャーは、映像制作に関する業務に対する深い知識とスキルを持っている必要があります。映像制作のスケジュールを立案するためには、絵コンテから各工程にかかる時間を算出しなければなりません。

工程にかかる時間を算出するためには、各業務における具体的な知識が必須となります。加えて、スケジュールが押している時には自ら業務をサポートする必要があるため、すべての業務を実際に行えるスキルが必要になるのです。

結果、プロダクションマネージャーは、現場を一通り経験した人間が任命されることが慣例となっています。

 

プロダクションマネージャーになる方法

プロダクションマネージャーになるために、特別な資格などは必要ありませんが、前述の通り、プロダクトに関わる業務全体に関する知識やスキルが必要なため、現場での業務経験が求められます。

特別な資格などは必要ない

プロダクションマネージャーになるためには、特別な資格などは必要ありません。適正さえあれば誰でもなることができます。

ただし、特別な資格がないということは能力を証明する指標がないということなので、プロダクションマネージャーに任命されるためには、現場におけるプロデューサーからの信頼が必要です。

プロダクトの運営経験は必須になる

前述の通り、プロダクションマネージャーなるためには各業務の経験が必須です。

プロダクトの各工程でしっかりと成果を出し、プロデューサーに認められ、プロダクト運営に関わるようになって初めて、プロダクションマネージャーへの道が開かれます。

プロダクションマネージャーを目指すのであれば、長い下積みが必要になることを覚悟しておきましょう。

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