バラエティ番組の制作会社の仕事とは?番組制作の流れから職種までご紹介

この記事の監修者

志土地
志土地キャリアアドバイザー

番組制作会社に新卒入社後、リサーチ会社に転職。
長年、テレビ番組などで扱う情報や映像などのリサーチャーとして勤務。
働く中で、エンタメ業界で人材が流動的なのを目の当たりにしたことをきっかけに、
エンタメ業界で働きたい方・業界内の転職を考えている方の転職サポートをしております。

バラエティ番組の制作会社とは、どのようなことをしているのでしょうか?

バラエティ番組の制作会社とは、テレビ局から発注を受けて、バラエティ番組の企画・制作を行う会社のことをいいます。

具体的な業務内容は、インターネットや電話でのリサーチ業務や街頭調査、関係者への取材から撮影、台本の作成、スタジオ収録やロケ収録、編集や映像の加工などで、企画の立案から番組制作まで、多岐にわたります。

テレビ局の広告売上が低下する中、経費節減の流れから、番組制作を外部発注する動きは加速してきていると言えるでしょう。

テレビ局の制作局から受注する

テレビ局には、番組を制作するのに特化した部署として報道局、スポーツ局、情報局、制作局の4つの部署があります。

それぞれの部署で制作されるテレビ番組の主なジャンルは、下表の通りです。

テレビ局の部署 テレビ番組のジャンル
報道局 ニュース番組、天気予報、ドキュメンタリー番組、開票速報
スポーツ局 スポーツ中継、スポーツニュース、スポーツドキュメンタリー
情報局 情報番組
制作局 バラエティ番組、ドラマ

 

バラエティ番組は制作局で作られるジャンルのため、バラエティ番組の制作会社は、制作局から番組制作を受注します。

情報番組を作っている情報局からの発注をイメージする人もいるかもしれませんが、そもそも情報番組は、月曜日から金曜日までの午前中に放送されることが多く、内容は芸能ニュース、話題の情報、天気予報などです。

一方制作局が制作する「情報バラエティ」は、テーマを絞り、それを検証する形で放送され、芸能ニュースや天気予報は内容に含まれません。

 

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バラエティ番組には、多数の種類がある?

現在放送されているバラエティ番組のカテゴリは、おおまかに分けて11種類あります。制作会社によって、制作している番組の種類が異なるので、こちらでご紹介いたします。

トークバラエティ

スタジオでの出演者同士のトークが主となるバラエティ番組のことです。

スタジオセットと芸能人がいれば成立するため、予算縮小の影響から、トークバラエティの番組数は増加しています。

教養バラエティ

クイズ形式などを用い、視聴者の教養となる知識を提供することを目的とするバラエティ番組のことです。

大学教授や、その分野の専門家などの出演が多いのが特徴的だと言えるでしょう。

音楽バラエティ

ミュージシャンが出演し、楽曲を披露する内容のバラエティ番組です。

ミュージカル仕立てや、ミュージシャン同士のコラボパフォーマンスなどを見ることができます。

情報バラエティ

番組制作者側から提示・提供する情報を展開していく内容のバラエティ番組のことです。

視聴者の知的好奇心を満足させられることから、高い視聴率が見込めるでしょう。

演芸バラエティ

漫才や落語、コントなど、演芸を披露するバラエティ番組です。

近年はYouTubeチャンネルなどの発達により、番組数が減ってきているのが特徴的だと言えます。

課題克服バラエティ

番組制作者や視聴者が準備した課題を、出演者が体験・克服する内容のバラエティ番組です。

視聴者の感情を大きく揺さぶる内容が多いため、印象的な番組となりやすい特徴をもっています。

多コーナー型バラエティ

特に決まった内容や企画は設けず、毎回いくつかのコーナーを組み合わせて作りあげるバラエティ番組のことです。番組に決まったコンセプトを設けないことで、視聴者のニーズに柔軟に対応できます。

映像バラエティ

制作者以外が撮影した映像を紹介していくバラエティ番組です。

視聴者の撮影した映像を紹介することで、コミュニケーションが図れるのがメリットだと言えるでしょう。

ドキュメンタリー型バラエティ

ドキュメンタリー番組の形態を用い、映像で表現するバラエティ番組のことです。

リアルな状況を目の当たりにしながらも娯楽色が強いため、ドキュメンタリー番組ほど肩肘を張らずに視聴できる番組だといえるでしょう。

対決バラエティ

スタジオでの芸能人同士の対決を主にしたバラエティ番組です。

さまざまなジャンルで対決可能なため、幅広い番組作りができるでしょう。

特番型バラエティ

バラエティというくくりの中で、毎回異なる内容の番組を特番形式で放送するバラエティ番組です。

自由度の高い番組制作が可能なため、特番らしい番組作りができるでしょう。

番組制作会社における、バラエティ番組の制作の流れ

バラエティ番組の制作会社が、実際にバラエティ番組を制作する際は、どのような流れで行うのでしょうか。そもそも同じバラエティ番組と言っても、構成が3種類あります。

・スタジオでの収録が主になる番組

・事前に制作されたVTRが主になる番組

・スタジオ収録とVTRが半々の番組

このように番組の構成により、制作の手順が少し異なることがありますが、基本的な流れを4段階に分けて見てみましょう。

撮影の準備

最初に撮影の準備を行います。

具体的には番組のテーマを決め、テーマについてリサーチを行い、撮影機材を準備するのです。

スタジオでの撮影・収録

スタジオでの収録はカメラが4~5台、撮影技術のスタッフだけで20~30名ほど必要なことから予算が多くかかります。

そのため2本撮りと言って、放送回数で2回分を1日がかりで収録するという形が多いでしょう。

また使用したセットは、収録が終われば解体して倉庫にしまっておくため、撮影のたびに力仕事が必要になります。

番組中に使用するVTRの撮影を行うことも

バラエティ番組のVTRで、芸能人が出ている所は1日~2日かけて撮影を行い、芸能人が出ていない所は別撮りをするので、合計4日間ほどかけて撮影を行っています。

一般の方に取材を行うバラエティ番組の場合、路上で声をかけて取材交渉し、許可が出れば撮影という流れを、必要な撮れ高を満たすまで行うことになるのです。

スタジオで流す際は一瞬のように見えるVTRでも、実はかなりの手間がかかっていると言えるでしょう。

編集・仕上げ

最後にスタジオとVTRの素材を編集して、一本化するという仕上げの作業を行います。

VTRの編集に1週間、スタジオとVTR部分の一本化に、1週間程度の時間が必要です。

番組の構成にもよりますが、バラエティ番組を1本完成させるまでには、おおむね1か月間ほどの時間がかかるでしょう。

バラエティ番組の制作会社における職種とは?

1本制作するのに時間も手間もかかるバラエティ番組ですが、バラエティ番組の制作会社ではどのような職種の方々が仕事をしているのでしょうか。

4つご紹介します。

ディレクター

バラエティ番組の制作現場で指揮を取る責任者です。

番組企画から映像の編集まで全ての工程に関わります。

バラエティ番組の内容により直接ロケや取材まで行うディレクターもいるので、その業務範囲は多岐に渡ると言えるのです。

キャスター・リポーター

キャスター・リポーターは、言葉で状況を正確に伝えるのが本来の業務ですが、バラエティ番組では司会進行役としての役割が大きいでしょう。

不特定多数の視聴者に聴き取りやすく話す必要があるため、普段から発声練習や正しい共通語、イントネーションの勉強などを行っています。

カメラマン

バラエティ番組の現場でカメラを回し撮影を行う仕事です。

撮影に関する技術はもちろん、機材の搬入・搬出・組立なども行うため、体力も求められます。

編集

スタジオ収録・VTR収録で撮影された映像素材をディレクターの指示のもと、編集して1本の番組に仕上げる仕事です。素材を編集し、CG、ナレーション、BGM、効果音などを加えてバラエティ番組が完成します。

バラエティ番組を制作している、制作会社に転職する上で求められるスキル

バラエティ番組の制作会社に転職する上で必須の資格やスキルというのはありません。

しかし、転職者の強みとなる資格やスキルは存在するので2つご紹介します。

一般的に普通自動車免許が必要になる

バラエティ番組を制作する上で、ディレクターやカメラマンが自分で車を運転して取材に行くことがあります。そのため、普通自動車免許を持っていた方が、転職する場合は有利になるでしょう。

ペーパードライバーであまり道路での運転を行っていない場合は、少し練習をしてから転職活動を行うのもおすすめです。

コミュニケーション能力

バラエティ番組を制作する上では、立場の異なるたくさんの出演者・スタッフと適切なコミュニケーションを取りながら、力を合わせて番組を完成させる必要があります。

相手の立場を尊重しながら、自分の意見もしっかりと伝えることができなければ、バラエティ番組を良い作品として仕上げるのは難しくなるでしょう。

このようなことから、バラエティ番組の制作会社に転職するには、コミュニケーション能力の高さがスキルとして求められるのです。

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