【XRとは?】XRの普及が見込まれている業界や携わる職種について紹介
この記事の監修者
番組制作会社に新卒入社後、リサーチ会社に転職。
長年、テレビ番組などで扱う情報や映像などのリサーチャーとして勤務。
働く中で、エンタメ業界で人材が流動的なのを目の当たりにしたことをきっかけに、
エンタメ業界で働きたい方・業界内の転職を考えている方の転職サポートをしております。
目次
近年、XRが急激な成長をとげ、デバイスが発売されるなど、体験できる環境も整いつつあります。特にゲームなどエンタメ業界の実用化が盛んに行われ、さまざまな業界への導入と普及が見込まれています。そこで本記事では、XRとはどのようなものか、普及が見込まれる業界と携わる職種についてご紹介します。
急激な成長をとげているXRとは?
コンピューター上で作られる仮想空間には、XRの技術が活用されています。そもそもXRとは、どのような技術を指しているのでしょうか。ここでは、XRの特徴についてご紹介します。
仮想世界を表現・体験できる技術の総称
仮想世界を、表現・体験できる先端技術の総称です。XRの「X」は、未知数を表す記号ですから、XRは「さまざまな仮想世界の体験」という概念を指しているといえます。
XRは、コンピュータ上で人工的に作られた仮想世界と現実世界を組み合わせることで、これまでにない映像表現を生み出し、そこにいるかのような体験ができます。
XRに含まれる4つの技術
XRは、VR・AR・MR・SRという4つの技術から構成されています。ここでは、それぞれの特徴について、具体的に紹介します。
VR(Virtual Reality:仮想現実)
VRとはVirtual Realityの略で、仮想現実あるいはバーチャル空間と呼ばれています。仮想現実とは、仮想の世界をあたかも現実のように体験できる技術のことです。
VRを体験する方法の1つに、ヘッドマウントディスプレイで視聴するものがあります。ゴーグル型をしており、頭部に装着する特殊なディスプレイのことです。360度どこを向いてもそれに合わせて視点が動くことから、没入感の高い体験が可能になります。
AR(Augmented Reality:拡張現実)
ARとは、Augmented Realityの略で、拡張現実と呼ばれています。拡張現実とは、現実の世界に仮想世界を重ねて体験できる技術のことです。現実世界が主体になるため、実際にそこにないものが、あたかも実在するかのように表示されます。
ARもヘッドマウントディスプレイで体験できますが、それ以外の方法として、ARグラスを使う方法があります。メガネ型ウェアラブル端末のことで、メガネに映像を映して現実を拡張させる仕組みです。専用のホーム画面アプリを使うと、AR空間に複数の画面を開くことも可能になります。
MR(Mixed Reality:複合現実)
MRとは、Mixed Realityの略で、複合現実と呼ばれています。複合現実とは、現実世界と仮想世界を混合させる技術のことです。仮想世界が主体になるため、現実世界を3次元空間としてデジタル情報化し、そこに表示された物を操作することができます。
MRは、専用のゴーグルを装着して体験します。代表的なものに、Microsoft社が作っている「Microsoft HoloLens」があります。Windows 10を搭載しており、仮想世界でコンピュータを操作することが可能です。
SR(Substitutional Reality:代替現実)
SRとは、Substitutional Realityの略で、代替現実と呼ばれています。代替現実とは、現実世界とよく似た過去の映像を仮想世界として作り出し、現実世界と錯覚させる技術のことです。そのことによって、現実と仮想の境目が判断できなくなるといわれています。
SRは、現在実用化が進められている段階ですが、現実と空想の360度画像を代替するところまで成功しており、近い将来に実現できる技術として注目されています。
お問い合わせ
VR機器とゲームを筆頭にXR市場拡大の見込み
XR技術は、ゲームなどエンタメ業界の実用化が盛んに行われ、さまざまな業界への導入と普及が見込まれています。矢野経済研究所による国内XR・360°動画市場調査(※)では、事業者売上高ベースで2019年の3,951億円から、2025年には1兆1,952億円まで拡大するとの予測が発表されました。
カテゴリー別にみると、VR機器とゲームを筆頭に、すべての分野において、市場規模の拡大が見込まれていることが分かります。また、医療・教育分野への市場拡大は、特に注目する点として挙げられるでしょう。
市場拡大の背景に、2020年から本格導入されている5G(第5世代携帯電話サービス)の普及があります。
高速、大容量通信を特徴とする5Gにより、VRの双方向通信や360°動画の品質が向上し、コンテンツ管理やメンテナンスの効率化も進むと考えられているのです。
引用元:XR(VR/AR/MR)360°動画市場に関する調査/株式会社矢野経済研究所/2019年
今後XRの普及が見込まれている業界とは?
VR技術は、エンタメ業界のみならず、教育や医療をはじめとしたさまざまな業界で導入され、関心が高まっています。ここでは、今後XRの普及が見込まれている3つの業界についてご紹介します。
①医療における遠隔地の診察支援
遠隔地の診療所と大学病院の共同診療は、これまでも行われてきましたが、5Gによって、4K高精細カメラで撮影した画像を高速でやりとりすることが可能になります。対面での診察をしているような臨場感があり、遠隔での診療に対するストレスを軽減されることが特徴です。地域の医療格差の解消にも貢献するといえます。
②教育分野での技能習得支援
教育分野では、VRによる体感学習が技能習得支援に活用されています。見たままを真似ることや、口伝えでは習熟が困難な技能、また多くの時間を必要とする座学は、VRによって実務経験に近い体験が可能です。国内の活用事例は少ない状況にありますが、今後の普及に期待が寄せられてます。
③音楽・スポーツの鑑賞体験
音楽・スポーツの鑑賞においても、XRの活用が広がっています。複数の方向から360度カメラで撮影した映像をリアルタイムで処理することで、さまざまな視点からVR鑑賞ができるようになります。
これによって、部分的に映像を拡大し、特定のアーティストや選手、音色に近づくことも可能です。会場にいるかのような一体感、臨場感とともに、独自の楽しみ方も多様化することから、今後ますますVRの普及が見込まれています。
XRの仕事に携わる職種
XRの市場成長に伴い、企業はXRの仕事に携わる職種への採用を強化しています。ここでは、主な職種と求められるスキルについて、ご紹介します。
XRコンテンツプロデューサー・ディレクター
XRコンテンツを企画立案からリリース・運用まで一貫してプロジェクトの指揮監督を行う、プロデューサーとディレクターの存在が必要です。
プロジェクトの進行管理・スケジュール調整・予算管理・外注管理など多岐にわたります。そのため制作技術やマネジメントなど、多方面の豊富な知識が求められます。
XRエンジニア
VRの開発には、3D観測技術LiDARを活用したXRモデル作成のシステムを開発・構築する、エンジニアの存在が必須です。UnityもしくはUnreal Engineを操作するスキルと実写映像・CG・XRに関する知識も必要になります。
3DCGデザイナー
高解像度化の流れが進み、CGを含む映像もデジタル化している状況から、3DCGデザイナーの需要が高まっています。VRコンテンツ制作には、Mayaなどの3DCGソフトウェアやPhotoshopなどの画像編集ソフトウェアの操作スキルが求められます。
最近では、XRエンジニアと3DCGデザイナーの両面をもつテクニカルデザイナーという職種も登場しています。
XRに携わる仕事への転職を目指したい方は「エンタメ人」へ!
『エンタメ人』は、キャリアアドバイザーにはエンタメ業界経験者が多数在籍している、エンタメ特化・転職支援サービスです。現状の相談をしたり、将来の展望を一緒に考えたり、選考へのアドバイスをもらったり、とキャリア関連の相談が無料で行えます。
また『エンタメ人』では、ここにしかない非公開求人や高待遇案件を多数掲載しています。運営会社である株式会社エイスリーは、タレントなどのキャスティング事業を行っており、エンタメ業界の各社と太いつながりがあります。そのため、業界とのつながりを通じた特別案件のご紹介が可能となっています。
そして、専門アドバイザーだからこそ可能な徹底したサポートにより、書類選考・面接対策で内定獲得率をアップさせていきます。登録から内定まで最短2週間でのスピード転職も実現可能です。
ぜひお気軽にご相談ください!