【モデル事務所の仕事とは?】芸能事務所との違いや職種について解説

目次
モデル事務所とは?
モデル事務所の業務は主に2つあるので、それぞれ説明します。
CMや雑誌、イベント出演などモデルの仕事を獲得する
モデルが行う仕事は、多くの企業や人が関わり、契約も複雑化することが多いため、クライアントはモデル事務所を通じて仕事を依頼します。
商品やサービスを宣伝したいスポンサーは、広告代理店に依頼をかけ、広告戦略を作ってもらいますが、戦略の中にCMがあれば、制作会社に発注されます。
制作会社は、ここからモデルのキャスティングをキャスティング会社に依頼するため、キャスティング会社は、制作会社にCMのイメージや内容について詳細なヒアリングを行うのです。
その後、キャスティング会社が複数のモデル事務所に声をかけ、書類選考やオーディションが行われます。
モデル事務所に所属するモデルが、オーディションに合格すれば、仕事を1つ獲得したということです。
一般公開でオーディションが行われない理由は、モデルのイメージやCMのコンセプトから、競合他社にスポンサーの広告戦略が伝わってしまうためです。
案件に関わる全ての会社間では業務契約、機密保持契約が結ばれます。
モデルのマネジメントを行う
モデルのマネジメント業務は4つに分類されます。
クライアントとの契約チェックやギャラ交渉
クライアントと結ぶ業務契約、機密保持契約の内容が、モデルにとって極端に不利なものとなっていないかをチェックしたり、モデルに代わって出演料の交渉を行ったりします。
モデルからクライアントに対して要望がある場合でも、モデル事務所を通し伝えることでモデルの心証が悪くなることはありません。
オーディションや出演現場でのサポート
オーディションや出演現場にマネージャーが同行してサポートします。
外国人のモデルが出演する場合、通訳などを行う場合もあります。
ギャラの立て替え払いと支払い保証
ギャラの支払いは、クライアントからモデル事務所を通じて行われます。
このため、もしクライアントからの支払いが遅れたり、倒産してギャラの支払いが行われなかったりした場合、モデル事務所が立て替えてモデルに対し支払いを行うのです。
ビザの申請
外国人モデルが出演する場合、ビザの申請も代理で行います。
ビザの手続きがきちんと行われていない場合、スポンサーやクライアントとの間で問題が発生する可能性が高いためです。
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モデル事務所と芸能事務所の違いとは?
モデル事務所と芸能事務所の違いは下表の通りです。
事務所の種類 | 仕事のパートナー | 所属する人 |
モデル事務所 | ファッションブランド、出版社、広告代理店など | モデル |
芸能事務所 | テレビ局、ラジオ局、それらの制作会社、イベント会社など | タレント、俳優、芸人、文化人など |
この2つに、はっきりとした線引きができているわけではありませんが、大きく異なるのは仕事のパートナーです。
また、同じモデル事務所の中でもファッション系の仕事に強いモデル事務所、広告系の仕事に強いモデル事務所があり、それぞれ異なる個性や強みを持つモデルが所属しています。
モデル事務所の職種とは?
所属モデルを支えるために、モデル事務所ではどのような職種の人たちが仕事をしているのでしょうか。
3つご紹介します。
モデル事務所のマネージャー
モデル事務所のマネージャーの主な業務は3種類です。
大手のモデル事務所のマネージャーの場合は、スケジュール担当のマネージャー、営業担当のマネージャー、現場同行のマネージャーのように分業が行われますが、中小のモデル事務所ではこれを全て一人のマネージャーが行います。
①仕事の案内とスケジューリング
所属するモデルにオーディションや書類審査の案内をし、合格後出演や撮影の日程調整を行います。
ギャラの交渉なども併せて行うことが多いでしょう。
②現場同行
所属モデルの仕事現場に同行します。
所属モデルの体調やメンタルの調子に注意しながら、良い雰囲気で仕事ができるよう配慮することが必要です。
③新人モデルのプロフィール撮影
仕事の提案で使用する宣材写真の撮影を行います。
ここで撮影した写真が、新人モデルの活動方針に影響を及ぼすため、慎重に着手しなければならない作業です。
撮影や現場同行以外の仕事は、リモートワークで行うこともあります。
育成スタッフ
新人モデルや所属モデルのスキルアップのために、講習会やセミナーを企画・運営し、モデルを育成する仕事です。
メイクやポージングなどを教えながら、モデルとコミュニケーションを計り、仕事に対するモチベーションや美意識を高めるよう導いていきます。
自分の教えた内容を活かして、モデルが現場で活躍するのを見ることができるので、やりがいのある職種と言えるでしょう。
スカウト・オーディション担当
将来の有名モデルを発掘する仕事です。
具体的には、街へ出てモデルになる才能を秘めた人を見抜いて声をかけ、所属契約を結んでもらえるように話を進めます。
初対面のモデルの卵さんとの間に信頼関係を作り、話を聴いてもらう必要があるため、高いコミュニケーション能力が求められるでしょう。
モデル事務所が、自社の方針として新人発掘や育成に力を入れている場合、接客・販売・営業などのスキルを持った人が転職時に有利になるケースもあるようです。
また、大手の事務所では「スカウトポリシー」という、スカウトを行う際に遵守する事項をホームページなどで公開しています。
個人情報の取扱いや連絡方法、未成年者のスカウト時に、保護者に連絡をするかどうかなどが明記してあるため、モデル事務所がコンプライアンスを守ったスカウト活動を行っているかについて知るのに役立つでしょう。
モデル事務所で求められるスキルとは?
モデル事務所の仕事をしていく上で求められるスキルを2つご紹介します。
①モデル業界ではコミュニケーション能力が必須
モデル事務所の仕事においては、社外ではモデル業界の常識やルールを踏まえたコミュニケーション、社内では所属モデルの個性や活動方針を尊重したコミュニケーションを行ってさまざまなことを調整していく必要があります。
モデル事務所の目的の1つは、広いモデル業界でクライアントなどさまざまな人と関わりながら、モデルにとって仕事をしやすい環境を整えていくことだと言えるでしょう。
この目的を達成するためには、社外、社内どちらにおいても相手の話をしっかりと傾聴し、感情を尊重しながら自分の意見も適切に主張できるコミュニケーション能力が必須です。
そのため、転職時には接客・販売・営業・ボランティアなど、人と積極的に関わるコミュニケーションの経験をアピールできるようにしておくと、即戦力と見なしてもらいやすくなる可能性は上がるでしょう。
仕事で関わる全ての人と、コミュニケーションを通じてしっかりと信頼関係を結ぶことが、モデル業界で仕事をしていく上での第一歩となるのです。
②キャスティングの場面で必要になる営業力
キャスティングのための書類選考や、オーディションにモデルが合格するためには、モデル本人の努力も大切ですが、モデル事務所がキャスティング会社との信頼関係という土台を強固に築いているかどうかもかなり重要です。
信頼関係は一朝一夕に築けるものではなく、普段からキャスティング会社の問題解決のための提案ができているかどうか、積極的にニーズを聞き出せているかどうか、スピード感を持った対応ができているかどうかなどが問われます。
例えば、モデルに現場同行してクライアントやカメラマンの方に挨拶をする際に、雑談の中で次の仕事はないか、さりげなく聴き出すなど、咄嗟の行動が取れるならそれは重要なスキルです。
転職時に、営業力を差別化してモデル事務所にアピールするのは難しいことですが、モデル業界は、どこにキャスティングのチャンスが転がっているのかわからないため、細やかに営業力を発揮できる人材が求められています。
常に所属モデルの次の展開を見据えて、新たな一手を打てる営業力を持った人材は、モデル事務所にとって貴重で理想的な存在と言えるでしょう。
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